アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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銀行詐欺事件で1審実刑――元社長の「ホッコク」におけるまだ指摘されていない不動産関係重大疑惑

 本紙でも既報のように、「どさん子」などのラーメンチェーンを展開するジャスダック上場「ホッコク」(東京都千代田区。大浦真里枝社長)の社長だった吉田泰昌被告(下写真)が、みずほ銀行からの不正融資事件で逮捕されたのは昨年1月。同年11月末には詐欺罪で懲役2年10月の一審判決が下り、現在、控訴中だ。
 この事件で不正に得た資金がホッコクの資金繰りに使われた事実はないようだ。だが、このような犯罪を起こす人物故、ホッコクの社長在任中(08年4月~10年12月)、会社の業績をよく見せるために粉飾したり、自らの私腹を肥やすために会社資産を食った可能性は高い。
すでにその解明のための第3者委員会の最終報告が今年2月に出ているが、そのなかでも、少なくとも米西海岸とシンガポールにおけるFC権利の譲渡につき架空の疑いが濃厚と指摘している。
だが、それはほんの一部と思われる。
しかも、ホッコクと株主にとって不幸なのは、いまも吉田被告は個人会社などを通じてホッコクの大株主で、吉田派と見られる役員がおり、創業家一族側と内紛に。おまけに吉田派優勢のなか、第3者委員会の報告は最低限に済ませたのでは、との見方さえ出ていることだ。
いずれにしろ、この吉田被告の疑惑に伴う決算修正を巡り、監査法人も逃げ出し、現状のままだと7月上旬には上場廃止になると思われる。
こうしたなか、本紙は前出・第3者委員会も指摘していない不動産取引における重大疑惑を見つけたので以下、報告する。
しかも、この取引には、吉田被告と今回の詐欺事件で一緒に起訴されている人物も深く関わっていたようなのだ。
(冒頭写真=ホッコクの内紛を伝える『週刊東洋経済』今年3月3日号記事)

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