本紙はこの1月25日、大手消費者金融「武富士」の会社更生法申請に基づく債務整理の一環として、100%子会社で、京都駅前(冒頭写真)など“京都3物件”を所有する「ティデーエス」(京都市左京区)なる会社の入札が行われたものの、落札に到らなかったことを報じている。
最終入札で、手を上げていた4社がいずれも証拠金入金(入札額の5%)を払わなかったためとも報じたが、関係者は、その理由をこう述べる。
「ティデーエスは税金滞納分が約20億円ある。それにも拘わらず、デューデリでその事実が出ていないことが各社とも分かり、不信感を抱いたためですよ」
真偽の程は定かでないが、そういう情報が各社の間で出回ったのは事実であるようだ。(横写真=武富士創業者の故・武井保雄氏。この3物件は、武井氏の“負の遺産”といっていい)
ところで、この“京都3物件”を任意でティデーエスから買い取るべく、水面下で動いている者がいるとの情報がある。
買収し、その土地を実際に利用したいと思っているのは、ある大手企業の御曹司。ただし、この京都の物件は血塗られた歴史があるだけに直に買えばいろいろ噂されるし、また、足元を見られて異常な高値を吹っかけられるかも知れない。何より、入札では確実に取得できないということで、間に複数の会社を入れることになっており、その各社の社名もすでに挙がっているのだ。