昨日(2月8日)の「朝日」が、一面トップなどで、「巨額送金 会長ら認識」と報じた。
4000万ドルの送金とは、パチスロ大手「ユニバーサルエンターテインメント」(旧名アルゼ。東京都江東区。6425。JQ)がフィリピンでのカジノ事業進出に当たって時のアヨロ政権周辺などに渡した贈収賄疑惑の核心部分だ。昨年に入ってその疑惑が浮上、本紙がいち早く報じたが、するとアルゼはその送金に関わっていた元社員3名に対し次々と返還訴訟を、また本紙と、より詳細に報じた「ロイター」にも巨額の損害賠償請求を提起した。さらに12月30日にやはり一面トップで報道し出した「朝日」に対しても提訴を臭わせ圧力をかけていた。
だが、これに対し「朝日」は内部資料を入手し、この4000万ドル疑惑の送金についての取締役決議書に、「アルゼUSA」(送金元子会社)の役員を兼務する岡田和生アルゼ会長(=横写真)らが署名。すなわち送金を認識し、承認していたと調査報道したわけだ。
平たくいえば、岡田会長は自分の責任を逃れるため、元社員に責任転嫁したアリバイ的な訴訟を提起し、事実を誤魔化そうとしているということになる。