最大の問題は、クロマグロを本当に自社生産しているかどうかだが、いくら言い訳しようが、マグロ養殖会社を買収できていないのだから、それでクロマグロ養殖を売りに資金集めをすれば詐欺罪に抵触する可能性があると言わざるを得ない。
さらに、本紙の問いに中村氏はクロマグロ養殖を売りに資金集めをしたのは1回切りで、現在は行っていないとのことだった。
だが、それは虚偽だった。
本紙が指摘した1回切りとは、グループ会社「シールドジャパン」の社債の4億1900万円分を指すのだが、本紙で入手した一連の内部資料などを検討すると、その後もシールドジャパンでは2億1000万円分(同09年11~12月)など複数回の募集を行っている模様だ。
また、並行して「シールド」でも社債を最低3回(09年7~8月に募集の3億5900万円分など)は発行している。
さらには、持ち株会社の「天成ホールディングス」(中村氏は今年9月1日、会長から代表取締役会長兼CEOへ)では昨年6月?8月にかけてこちらは第1回目の第3者割当ないし普通の増資を行い、すべて払い込まれれば実に30億円分。昨年9~11月にかけても第2回目の募集を行い、同20億円分にもなることがわかった。
そして、この募集形態に関しても金商法に違反する可能性があるようだ。