「下関市長時代、何もこれという実績がなく、思いつきで中途半端、しかも国内外の旅行に出かけ市長室に来たのは週2日と石原都知事並。やる気もなければ、市長としての資質もない。他に候補者がいない? 声をかければ出たい者は複数いた。なぜ、ああいう者が出ることになったかといえば、それは安倍(晋三首相)さんの意向なのは間違いない。選挙事務所が自民党事務所で、そもそも自前の後援会すらないんだからね」
いよいよ4月11日(木)の公示が迫って来た参院山口補選(投開票28日)だが、冒頭のコメントは、自民党公認の江島潔・下関市前市長(55)の対立候補・平岡秀夫元法相(=下写真。59。民主)陣営のものではない。本紙が夜9時過ぎ、アポなしで自宅を訪ねたにも拘わらず、招き入れてくれた地元の自民党有力者のものだ。
党則に違反するからと、匿名が条件だったが、自民党の中でもなぜ、よりによって江島候補なのかと不満がくずぶっているのは明らかだ。
その理由は、この連載のなかで新たな事実を示して行くが、本紙でも既報のように、悪評はすでに市民の間にかなり広がっていたことから、江島氏は09年3月の下関市長選に出馬せず(市長は95~09年まで4期約14年)、その後、浪人生活を送っていた。
絶対匿名を条件に、当事者が重い口を開いた。
「(09年の市長)選挙の少し前、安倍の総裁選の時の資金を江島が回しとると。これまでに市の官製談合で、一説では江島は20億円は抜いとるという記事のコピーを2000部ほど刷って撒いたんよ。ちゃんと記事を見てもらうために、市役所の封筒に入れて郵送した。