アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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柳井正が『ユニクロ帝国の光と影』を提訴した理由異説

  11年3月に出版された『ユニクロ帝国の光と影』(著者・横田増生。文藝春秋)が、同年6月、「ファーストリテイリング」(9983。東証1部。東京都港区)と子会社「ユニクロ」(東京都港区)に名誉棄損に当たるとして「文芸春秋」を被告に東京地裁に提訴されたのは大手マスコミ既報の通り。書籍の発行差し止めと回収、謝罪広告、それに2億2000万円の損害賠償を要求されている。
今年2月、双方の最終準備書面が出され、5月には判決の予定だ。
柳井正社長は部長会議で、「ユニクロが収益を上げ成長しているのは、社員や取引先の犠牲の上に成り立っていると誤った印象を与える内容になっている」と提訴理由を説明しているそうだ。そして最大の争点は、国内の労働環境について労働時間が月300時間を超えるかどうか(一度、帰宅時のタイムカードを打ち、サービス残業も誤魔化しているとも)であるようだ。
ところが、安倍晋三首相などの取材で山口県入りした本紙は、地元事情通から偶然、実に興味深く、かつ重大な証言を得たので報告する。
周知のように、柳井正氏は山口県宇部市生まれ。また、ファーストリフテイングの前身は父が創業したメンズショップ「小郡商事」であり、いまもユニクロと共に登記上本店は山口県山口市になっている。


本紙がたまたま会ったのは、柳井氏の伯父さんに当たる柳井政雄氏(故人)とつきあいがあった関係で、若き日の柳井正氏とも何度か会ったことがあるという地元事情通だ。
その柳井政雄氏の名前は、提訴された書籍の278ページに出ている。
柳井氏をインタビューした部分で、筆者は、柳井氏の父が暴力団とつきあいがあったのはこの政雄氏の影響かと尋ね、それに対し柳井氏は「そうだ」と答えている。
 よくそんな質問をし、柳井氏もそれを認めたと思うのだが、しかし、同書では政雄氏の次の肩書については触れていない。
「政雄さんは地元の同和のボスだったんです。自分はずいぶんよくしてもらいました」(地元事情通)
山口県に部落解放同盟の山口県支部が出来た際、その初代委員長に就いていたのがこの政雄氏なのだ。上杉佐一郎氏とも懇意だったという。
加えて、136~139ページにも政雄氏は登場するが、その部分には、ファーストリフテイングの前身の小郡商事の創設者は父ではなく、この政雄氏と記されているのだ。(上写真=書籍より)
前出・事情通氏、「週刊文春」記者の紹介で、今回の書籍の取材を受けているという。そして、こう感想をもらす。
「本ではサラリとしか触れていないし、“同和”のドの字も載ってません。しかし、地元の人が読めばわかる人はわかるし、ファーストリフティングの前身が同和の地元ボスが創ったというわけや。まだまだ偏見を持つ者がおり、ユニクロは人気商売だけに、この部分を正は一番気にしており、回収したかったというのが提訴の一番の理由だと私は思います」

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