アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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あの青山清利の未公開株詐欺事件捜査の行方

 本紙でも既報のように、5月9日、未公開株詐欺容疑で埼玉県警についに逮捕された青山清利容疑者(38)。
県警発表によれば、ゲルマニウム商品の総合商社「創健舎」(東京都新宿区。冒頭写真は入居ビル)が上場予定もないのに、「来年(2011年)4月に上場する。絶対儲かる」などといって株購入代金を振り込ませ、被害者は全国に約50名、被害総額は約4億2000万円に上るという。
そして、すでに創健舎社長は逮捕され、今年3月の一審判決で実刑となり、現在、控訴中ともいう。
しかしながら、いま現在も同社の社長は代表のままで会社は営業しているし、過去の記事を検索したところ、先の社長ら逮捕の記事は一切見当たらない。また、大手企業信用調査会社の資料(今年3月)を取り寄せたところ、やはり逮捕の事実は載っていない。さらにいえば、今回逮捕の記事検索をすると、一度は報じられていたのに、現在閲覧不可になっている記事も存在する。
いったい、これはどういうことなのか?
 こうした状況だと、青山容疑者は否認しているというし、なおさら、果たして起訴できるのかと弱気の見方も出て来そうだ。
だが、去る県警関係者はこう解説する。
「社長らの逮捕が発表されなかったのは、決して事件が小さくとかマイナスの意味からではありません。県警は当初から、背後で青山が関わり、彼こそが首謀者と睨んでいました。しかし、青山はいつも表には出て来ない。そこで先に社長らを逮捕し供述を取った。そのため、敢えて先の社長らの逮捕を広報しなかったに過ぎません。
確かに、青山は容疑を否認してますが、そういうわけで、県警は起訴に自信を持っていると思います」(前出・事情通)
社長が代表のままでいるのも、単に創健舎社員が「社長を信じ頑張る」(関係者)としているに過ぎないようだ。
その創健舎、ただ製品を作って卸すのではなく、社員を派遣して全国で販売促進イベント(導入研修会)なるものを随時開催しての販売が主体で、主力商品はゲルマニウム素材を使用したネックレス、ブレスレット(上左写真)、フェイスローラー(上右写真)など。
最盛期、20億円以上の売り上げがあったそうだが、競走激化や消費低迷、さらには得意先だったマルチ企業=ナチュラルグルー本社が11年3月資金ショートするなどし、現在の売上高は半分以下、収支一杯の状況。
なお、タレントの清水國明氏(上写真)とタイアップ商品の開発・販売(09年3月期)を行ったこともある。

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