アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「上場確実」と、株購入資金名目で騙し取られたと訴えられていた“謎の仕手筋”川上八巳被告

去る3月7日、ヘラクレス上場「ビーマップ」の株価操作容疑に絡んで逮捕された川上八巳被告(41。写真)だが、それに先立つ昨年11月、東京地裁に損害賠償請求訴訟を提起されていたことが判明した(A証券と共同被告)。  提訴したのは、兵庫県西宮市在住の不動産会社社長。請求額は約7200万円。  訴状等によれば、2000年9月、川上被告は株式売買の斡旋をやっており、原告は「ニューホライズン」というコンピュータ系企業の未公開株(額面5万円)につき、「すでに額面の7倍で取引されている。そのため近く上場され、そうなるとそのさらに数倍になる」と説明を受け、200株(額面1000万円分)を7000万円で買わされたという(+手数料が200万円)。  原告が川上被告の言葉を信じたのは、(1)当時、同被告は株式売買斡旋だけでは安定した収入を得れてなかったので、その斡旋で知り合った原告は、自分の経営する別会社の役員に同被告を就けていた関係から信頼していた、(2)川上被告の勧めに従い、仲介したA証券会社代表に電話したところ、やはり「上場間違いない」と言われたからだという。  もっとも、A証券会社代表には、「一度、上場されたら2度と手に入らない。時間的余裕がないので、すでに開設している川上氏の専用口座に入金してくれ」と頼まれ、そこに振り込んだがいつまで経っても上場しない。そこで糺したところ、「株式申込人名義は川上氏なので、貴殿は関係ない」旨、A証券に言われ、おかしいとニューホライズンの実態を調べたところ、業績は現在まで微々たるもので、株式公開など予定されていないことを知ったという。  これが事実ならまさに詐欺罪に抵触する可能性もあると思うが、実際、原告はすでに昨年5月、警視庁渋谷署に告訴したものの受理にならず、今年に入って、川上被告を逮捕した大阪府警の方に出し直しているという。  これに対し、共同被告のA証券代表は、株券預かり証は川上被告に送った(原告は自分が受け取ったと主張。なお、A証券は川上被告から紛失届けが出されたと主張している)もので、まったく原告に訴えられる理由がわからないといわんばかり。  一方、川上被告は逮捕翌日の第1回目の準備書面で、まず原告の世話になっていたことを全面的に否定している。また、株式売買の斡旋を原告に対してもそうだが、過去、生業にしていたことはないという。  ただし、面識あるA証券社長から200株=7000万円で買う者がいないかと言われ原告に教えたこと、また、原告に頼まれて自分の開設口座を貸したことは認めている。もっとも、自分が「近日中に上場する」などといったことはないという。  いずれにしろ、川上被告が一時、原告に金銭的に世話になっていたこと、株式売買の斡旋をしていたとの証人は複数いる。それから、川上被告自身、「ニューホライズン」の関連会社であるマザーズ上場第一号「リキッドオーディオ・ジャパン」(現ニューディール)の株を大量にいじっていたことがあるようだ。また、この件以外にも「数々の金銭トラブルを抱えている」と、川上被告をよく知る関係者は明かす。  なお、川上被告は取り調べに対し、ビーマップの株価操作を自分が指南したと認めている模様だ。…

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