今年6月から、多くのパチンコ企業の税務顧問をやっている税理士事務所を狙い、関係先に国税当局の税務調査が入っていることがわかった。
動いているのは某国税局資料調査課。
“マルサ”こと査察部ではなく、まだ事件化していないものの、以前からグレーだとして目を付けている対象につき、関係先などから綿密に資料を収集して解読、調査を進める部署。通称、“料調”といわれ、思い当たる法人にとっては、マルサ同様、恐怖の対象の国税Gメンだ。
その料調が狙っている税理士事務所とは「朴茂生税理士事務所」(現在は閉鎖)、「ニックス租税研究所」(東京都千代田区)など、朴茂生税理士(ただし、朴氏は現在、税理士資格を返上している)が関わっていたところ。朴氏は“Sスキーム”なる独自の手法で、全国のパチンコ企業の節税指導をしていた(冒頭写真は、「ニックス租税研究所」入居ビル)。
そう、本紙は昨年9~10月にかけこの朴氏を取り上げ連載を行っていたが、朴氏側が記事差し止めの仮処分を求めて提訴。判決は本紙の主張を認めず、昨年12月27日、本紙は「謝罪広告」を出している。
これに気を良くしたのか、今年に入って朴氏側は損害賠償請求訴訟を提起。現在、東京地裁で係争中(事件番号は平成23年ワ第166号)だが、今回の料調の動きは、本紙の指摘が間違いでないことを証明してくれた格好だ。
では、料調はいかなる内容で、朴氏を狙っているというのか。
そこで、本紙のバックナンバーを是非、ご覧いただきたい。本紙は今年5月19日、「ヤフーVS国税、540億円申告漏れが注目される理由」なるタイトル記事を報じている。