アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

特別寄稿「騙されるな! 債務整理ビジネスの悪質な手口」(連載第7回)

ジャーナリスト・北健一 1965年生/専門は金融や司法/最近の記事「ディックやアイフルが展開する『おまとめローン』への違法疑惑」(『ZAITEN』07年2月号)/同書籍『アメリカの日本改造計画』(イースト・プレス。共著。北は「下流社会を狙う『グレーゾーン金利』との戦い」を執筆)。写真は2006年6月5日に文庫本に(宝島社文庫。「サラ金広告漬けになるマスコミの大罪」記事を三宅勝久氏と共同執筆)。  テレビで何度も紹介された「ヤミ金被害者の駆け込み寺」豊島民商・ひまわり道場の下での中抜き詐欺、非弁(弁護士法違反)疑惑が、波紋を広げている。連載7回目となる今回は、多重債務問題に詳しい釧路弁護士会の今瞭美(こん・あけみ)弁護士(写真=『サラ金トラブル』。発行・NCコミュニケーションズなど著書多数)の告発を紹介しよう。 今弁護士は、大手消費者金融・武富士に高額訴訟や懲戒乱発などで攻撃されながらも、それを打ち破って同社の闇を暴くなど、小柄な体に秘めた正義感と行動力は高く評価されている。 その今弁護士が、豊島民商問題で口を開いた。 「札幌の北部民商の事件、いわき民商の事件、全く同じ問題です。それらについても上部団体がきちんとしなかったことが大きな問題となりました。豊島民商・ひまわり道場問題では、徹底的に膿を出す必要があると思います」 今弁護士がいう「いわき民商の問題」とは何か。 2004年4月、福島県いわき民主商工会(いわき民商)のA事務局長が今弁護士を訪ね、驚くべき話を持ちかけた。 それは、今弁護士の相談者O氏は現在破産状態にあって金が借りられないが、いわき民商の役員B氏の名義でいわき信用組合から500万円の融資を受け、O氏はその中から100万円をB役員に名義料として支払う。今弁護士にも破産等の費用として150万円払い、O氏には「当座の生活費」として150万円渡す。O氏の破産手続きが済み、免責になったら、残りの金をO氏に渡す。その後、O氏はいわき信組からB役員が借りた金をB役員に返す――というのだ。 他人名義で融資を引っ張るのもまずいし、破産状態にあるO氏は、250万円の金しか受け取れないのに500万円を返すことになるというのもめちゃくちゃだ。今弁護士が拒絶すると、いわき民商のA事務局長は「B役員に100万円払うのはビジネスとして当然ではないか」と主張した。さらに、O氏は、この「仲介」のお礼として、いわき民商に50万円の「カンパ」を求められていた。 今弁護士は自身が運営するホームページで事実関係を公表し、こう書いた。 「多重債務者を食い物にするこのようなやり方が、『被害者の救済の名の下』に行われているとしたら、それは、重大問題である。私が、このことを、A事務局長から聞いた上で、なんの意思表示もしなかったならば、このようなやり方を黙認することになる。おそろしいことだ。……民主商工会というのは、自 > 営業者の経営相談等を行う組織であり、このようなあくどいことを平気でするところとは思っていなかった」 翌月になって、福島県商工団体連合会から、今弁護士のもとに次のような連絡があった。 「福島県商工団体連合会は、A県連副会長を除名処分にしました。全商連は、A全商連常任理事を罷免しました。いわき民商は、A・B両氏を除名処分にしました」 「(04年)5月13日、県連調査委員会は、A・B両氏、いわき信組、O氏と面談しました。A・B両氏は、先生のホームページ……について、ニュアンスの違いはあるというもののほぼ事実として認めました。また、この件に関しては、いわき民商が組織的に関わったものではなく、両氏の独断で行ったことであることを確認しました」 だが、いわき民商事件の詳細は全国の民商会員には伝えられず、十分な教訓とはされなかった。そして豊島民商・ひまわり道場でも疑惑が起きてしまったのである。 救済の名の下で債務者を食い物にしていいのか。今度こそ徹底的に膿を出すべきだ――今弁護士の訴えは重い。(つづく)…

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