本紙が徹底追及している詐欺疑惑会社「天成ホールディングス」改め「新日本マテリアル」(鹿児島市)と、そのオーナーだった中村浩一郎氏(冒頭写真)。
その新日本マテリアルと、同住所の系列会社「シールドジャパン」(大老賽ホールディングス→エルスター改め。この2社の代表だった羽田潤一郎氏も被告)、それに中村氏、さらに中村氏の母親まで提訴され、原告の請求額約2500万円満額(約500万円返金分の残額)の支払い命令が出ていたことがわかった。
原告は90歳を超える一人暮らしの老女であり、よく理由もわからないまま07年5月から11年6月までの間に、15回に渡り、出金させられた合計が約3000万円。
鹿児島地裁は、「被告らが、共同して、原告から全額を返済する意思も能力もないのに多額の金銭を詐取したものというほかないものというべきである」と断じている。
老女の代理人弁護士は、本紙の取材に対し、中村氏側とその後、和解になり秘密保持契約になっているので口外できないとのことだったが、どうやら中村氏側は控訴し、その過程で、原告側は控訴審も全面勝訴しても中村氏側は他の例を見ても支払いをまともにしないだろうから、ならば少しでも払うと中村氏側がいう以上、これに応じてわずかでも回収できればと泣く泣く和解に応じたようだ。
逆にいえば、和解とはいえ、中村氏側は“詐取”を認めたともいえる。
それにしても、なぜ、中村氏の母親まで被告に登場しているのか? その呆れ果てた手口とは……。