6月12日、「日本郵政」社長の人事を巡る混乱のなか、西川善文氏の続投を認めようとしなかった鳩山邦夫総務相が実質、麻生太郎首相によって更迭されたのはご存じの通り(冒頭写真記事=「毎日」6月13日)。
米国始め先進国の大半の郵便局は、全国一律のサービスは民営では無理ということで国営ないし国有なのに、まるで郵政民営化が構造改革の試金石であるかのようにすり替えられ、おまけに、「かんぽの宿」問題では民営化利権の疑惑まで出た。
だから、国民の多くは西川氏の辞任を求めていたのに、麻生氏は首相のポストに固執し、あろうことか、喧嘩両成敗ですらなく、鳩山総務相のクビだけを切るという最悪の決断を行った。(上写真=特集「日本郵政の暗部」。『週刊ダイヤモンド』09年5月23号。一読の価値あり)
それはともかく、国民の税金約2400億円を投じた「かんぽの宿」施設を、たったの109億円でオリックスに売却しようとした国民に対する背任疑惑に関しては、西川氏は監督責任こそ問われ、彼自身は詳細は知らず、実際にこの話を詰めたのは三井住友銀行で西川頭取(当時)の側近だった横山邦男日本郵政専務執行役らとの見方が有力だ。
だが、本当にそうだろうか。
というのは、西川氏がまだ旧住友銀行の平取締役時代の自宅疑惑を見ると、この方、とてもモラルを持っているとは思えないからだ。
今回の鳩山総務相辞任を受け、本紙が4年半ほど前にスッパ抜いた自宅疑惑記事へのアクセスが急増しているので、これだけの疑惑が、なぜ、大手マスコミで取り上げられないのか、その裏話を披露しよう。
(以下に、疑惑の自宅と謄本を再掲載)