アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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ライバル会社による「マルハン」出店阻止工作の闇(10)工作会社常務は慶應大学アメフト部監督

久々に、この連載の続編をお届けする。
東京・浅草地区における「マルハン」のパチンコホール出店を阻止すべく、暴力団まで使い工作した中堅パチンコホール経営「パンドラ」(東京都板橋区)の常務を務めるのは久保田雅一郎氏(冒頭写真)なる人物。
この久保田氏、パンドラの親会社「アメニティーズ」(長野県東卸市)の常務も務めている。
それもそのはず。久保田氏は単なる雇われ役員ではなく、この一大企業グループを率いる金本朝樹社長(大手のパチンコ・パチスロホール業者で作る「パチンコ・チェーンストア協会」代表理事でもある)の実弟なのだ(姓が異なるのは妻方の養子になったため)。
それと同時に、この久保田氏は、かつて甲子園ボウルに出場したこともある慶応大学のアメリカンフットボール部チーム「ユニコーンズ」(横写真)の主将を務め、13年よりは同部監督を務めてもいる。
慶應大学はいうまでもなくわが国有数の高等教育機関であり、そこの伝統、実力とも申し分ないユニコーンズの人気は大学アメフト界にあって関東一ともいわれ、マスコミへの露出度も大きい。
そこの監督という、いわば公人ともいえる立場の久保田氏が、ライバル会社のパチンコホールの出店阻止という不法行為、それも現役暴力団と連んでいたとなれば、それは辞任ものだろう。
久保田氏の関与は、単にそんな行為をした会社の常務という立場からの管理責任に止まらない。
この連載(2)で、マルハン出店阻止のための工作資金約7000万円は、「Y通商」(神奈川県横浜市)なる会社の名義を借り工作実行者に送られたと報じているが、その一部、1727万5000円と、1967万5000万円の2回分は久保田氏個人名義で送金されているのだ。(横写真=パンドラの浅草の本館)
もっとも、それでも本紙は、久保田氏はよく事情を知らないまま、この一連の工作の首謀者と見られる金本社長、パンドラ、アメニティーズの両取締役を務める中村正親氏などから指示されたに過ぎないとの見方もあったことから、久保田氏個人に真相を確認すべく書面にて「取材申込み」を行った(以下に、その書面を転載)。しかし、久保田氏はこれを完全に無視した。
本紙とて、歴史と実績ある慶大アメフト部の名を汚すようなことはしたくないが、そうである以上、致し方ない。
しかも、その「取材申込み」のなかでも記したことだが、この間、警視庁が動き、この工作の件などでカネをもらっていた現役暴力団側に中止命令が出されており、パンドラ側と暴力団とが癒着関係にあったことはもはやハッキリしているのだ。

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