13年9月にジャスダック上場廃止となった、わが国唯一の金専門鉱山会社「ジパング」(東京都渋谷区。松藤民輔社長)――今はフェニックス市場に上場しているものの、そんな市場は聞いたことない投資家が大半だろう。実際注文を出せる証券会社はほとんど見当たらない。(冒頭写真=ジパングHPより)
ジパングは金鉱開発を売りにしているが、数年前の金価格急騰の恩恵にも授かってない。金が産出されないのだから当然だ。
その名ばかりの金鉱山開発ジパングの第三者割当増資を、一旦は噂で終わったものの、「クレアホールディングス」(旧東邦グローバルアソシエイツ。1757。東証2部。東京都港区)が引き受け、持分法適用関連会社にすると発表したのは昨年11月のこと。そして、実際に翌12月に引き受けた(その買収価格はわずか164万8000円)。
ところが一転、それからわずか3カ月ほどの今年3月末、まったく同じ価格で、松藤社長個人と、筆頭株主「ブルパレスコーポレーション」がクレア所有全株式を引き取ることに。
いったい、この取引は何だったというのか?
ちなみに松藤社長、かつてソロモンブラザーズを辞めた後、「牛之宮」という会社を立ち上げ投資顧問業を行っていた。その牛之宮の英語表記もブルパレスだ。
そんなことは余談だが、ジパングの決算をみると平成27年4月1日~6月30日の売り上げだ高は約11億円ながら、経常利益何と-46億7000万円と売り上げ高の4倍もの赤字である。