村上ファンドの村上世彰氏始め複数の“著名人”が関わる上、水面下で政治的思惑もいろいろ蠢いている模様であることから、本紙が注目しレポートしている都心最大の南青山3丁目の地上げ物件(冒頭写真は問題の2箇所)ーー4月27日記事では、この地上げ最後の2箇所の土地、同地に建つ2階建て木造住宅に対し、3月28日付けで、「千寿」なる有限会社が前所有者「鎌田」氏を相手取り、共有者全員持分全部移転登記手続きを求めて東京地裁に提訴した件を取り上げた。
しかしながら、同記事のなかでも述べたことだが、「金銭は一切動いておらず、いまさら、いちゃもんに過ぎないからということ」、加えて、同不動産の所有権はすでに「鎌田」氏から実質、エンドユーザーと見られるPAG+ゴールドマンサックス側に移っていることから、“最後のあがき”に過ぎないと本紙も正直、思っていた。
ところが、実は「千寿」は並行して、現所有者に対しても2箇所の一方の5階建建物に関して仮処分命令申立をしており、その仮処分決定が5月9日に下りていたことがわかった。
となると、状況は一変するのでは。