債務超過の解消どころか、資金繰りの厳しさから怪しげなブローカー連中に資金援助を頼み、そのブローカーが半金は取っていいからという条件で融資を依頼するなど、末期症状を呈している「郷鉄工所」(6397。東証2部。岐阜県垂井町)ーー会社側にあってその資金繰りを担当しているのが専務取締役の田中桂一氏(49)だ。(冒頭写真=郷鉄工所の株価チャート)
郷鉄工所の有価証券報告書の田中氏の経歴欄を見ると、三菱東京UFJ銀行OBで、11年6月に郷鉄工所取締役就任。その後、専務、副社長を経て昨年6月から再度、専務に就任している。
実はこの経歴欄には載っていない経歴が田中氏にはある。そして、そのことは郷鉄工所にも大きな関わりがある。そもそも、田中氏が資金繰り担当になったのもその経歴との関係からと思われる。