アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

【寄稿】集英社「創業100周年」の裏で強行される神保町地上げ(執筆者/住民有志・関係者など)

本紙では、大手出版社「集英社」の第二本社ビルがある東京都千代田区神田神保町3丁目一帯の地上げ問題につき、これまでに3度に渡り報じている
その3回目では、いよいよその一帯の靖国通り沿いの「陽明堂」という元武道具店2階建と、その隣の9階建ビルの2つの建物(冒頭写真の紫色マーカー囲み)につき解体の「お知らせ」が出たことを報じた。
そうしたところ、その後の進展と、これに対する思いを、近隣住民が本紙に寄稿して来た(8月8日付)。
基本的事実に誤りはないようなので、以下、報じることにした。

本日、2026年8月8日、大手出版社「集英社」は華々しく「創業100周年」の節目を迎えた。
世界に向けたマンガの無料配信や、名立たるマンガの巨匠たちの記念イラストがメディアを賑わせている。だが、その祝賀ムードのきらびやかなスポットライトが届かない足元ーー東京・神保町三丁目の自社ビル建設予定地では、周辺住民の「命」を危険に晒す、文字通りの強行地上げと杜撰な解体計画が進行している。
先月の熊本地震では、爆発事故により「イオンモール熊本」で7人が死亡。そのなかの大竹玖瑠美さん(22)については、売上金の回収の指示により、いったんは避難しながら再び館内に戻らされていたことが明らかになっている。「カネよりも命が大事」という余りに当たり前のことが、しかし組織の論理のなかで無視されたわけだが、今、まさにこの神保町の地上げ現場でも、同じような事態になっている。
今年5月14日、「見切り発車」で、この神保町三丁目の地上げ対象地の一画の2つの建物解体に関する住民説明会があった。
集英社側は、都道(公道)に大型重機を配置して、靖国通りに面したこの2つの建物の解体を行うという。これは周辺環境に極めて大きな負荷をかけるもので、しかも驚くべきことに、その時点で都道の「道路使用許可」は何一つ下りていなかったのだ。
なぜ許可が出ないのか、理由は明快だ。
道路管理者や警察当局が「周辺住民の安全が担保されていない」と判断したからに他ならない。解体予定地のすぐ隣には、大正・昭和の時代を生き抜いて来た「築90年」に及ぶ歴史的な木造家屋(「松雲堂」という2階建て古書店。写真の青色マーカー囲み)が密接している。現代の耐震基準とは異なるデリケートな構造の隣家に対し、重機による激しい振動や地盤掘削がどのような影響を与えるか? 一歩間違えれば、隣家は連鎖倒壊し、住民が生き埋めになるリスクも。それを関係当局は重く見たからだ。さらに、解体時に懸念されるアスベスト(石綿)の日常的飛散は、近隣住民にとって「静かなる時限爆弾」ともなり得る。
にも拘わらず、集英社側は法的許可を後回しにし、さも「この計画で決定した」かのように住民へ提示した。これは、住民に諦めを迫るための不誠実極まりない「既成事実化」の強行突破策ではないのか?

この続きを読むには有料購読の登録が必要です。

Already a member? こちらからログイン
関連キーワード
検索

カテゴリ一覧