毎週連載していて今更ながらだが、兜町界隈からの情報は10のうち9はガセネタである。
仕手筋が売り逃げたいために偽情報を流す時もあれば、実際に計画が進行中であってもまとまらなかった、あるいは情報が外部に漏れたことで一旦中止ということもある。仮に好材料の発表を控えていたとして、その内容が事前に漏れていたら情報漏洩、インサイダーの疑いをかけられるため、企業側は発表を中止、延期することもあるだろう。
まず、筆者がこの連載で前回言及した銘柄のその後について。
「イオレ」(2334。東証グロース。東京都中央区。冒頭株価チャート)だが、6月30日に大手企業との提携発表の噂が流れていたがなかった。6月18日ストップ高したのは、提携話の噂が広まったためと思われる。そして7月2日途中まで大幅安したのはインサイダー筋による失望売りだろう。しかし、7月3日反発したことで、提携話が延期になっているだけという可能性もないではない。
兜町界隈の事情通はみんな売ったようなので、会社側も情報漏れの心配がなくなったかも知れない。なお同社は権利行使価格300円の新株予約権を7月13日割当日として発行する。7月3日終値610円のため、かなり有利な行使価格だ。
なお、VCの「日本アジア投資」(8518。東証スタンダード。東京都千代田区)がこのイオレを買い増しており、6月30日提出の「変更報告書」では19・28%に増加。何らかの戦略を想定しての買い集めだろうから気になるところだ。噂では日本を代表する企業との関係がいわれているが、兜町の噂は当てにならないで話10分の1で聞き流してほしい。また、イクヨは現在、日産自動車系部品メーカー「河西工業」(7256。東証スタンダード。神奈川県寒川町)の株式取得を進めていて(6月16日現在11・61%)29%程度まで引き上げるとしており、「同意なき大株主」の登場に、河西工業側は「小が大をのむ」ことにならないかと警戒を強めていることも気になる動きだ(横写真=「日経」7月1日記事)。
次に「GENDA」(9166。東証グロース。東京都港区)。
6月30日から売られているが、月末にTOB発表の噂が流れていた。しかしなかったことで失望売りが出たのだろう。このように兜町界隈では毎週のようにインサイダー紛いの噂が飛び交っているが、実現するのは10のうち1つだ。そして、あの「海帆」(3133。東証グロース。名古屋市中村区。疑義注記)にも新たな噂が流れて来た。



