拳銃を持たない「まるごし刑事」の主人公・丸腰和人が、自慢の格闘術で暴力団、チンピラ、麻薬組織などのワルを手あたり次第にぶちのめすハードボイルドコミック。原作は元警視庁刑事で、本紙・山岡が週刊誌記者時代に度々コメントをいただいた北芝健氏。献本をいただいたので紹介する(以前の紹介記事はココをクリック)。
もともと『週刊漫画サンデー』(実業之日本社)で連載されていて、2001年12月11号が最終回(単行本は全75巻)。刑事劇画の金字塔として知られる人気作品だ。本書は数あるえりぬき本のうち最新版。
本書が中高年の読者層に人気があるのは、チンピラや不良少年といった体力的にはかなわないはずの若者を格闘術で圧倒する一方、若い女性に異様にモテルことにカタルシスを感じるからだろう。
その一方で、元警視庁刑事が原作者だけに、警察内部の実情や独特な専門用語が頻出してリアルさを醸し出しているのがおもしろい。
それにしても、1992年の暴力団対策法施行から34年、いまや暴力団は鳴りを潜め、トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)がはびこっている世の中だ。本書のように「この国をヤクザから守る!」というタイトルも時代を感じさせる(2026年1月1日発行。定価700円)。



