アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

「高齢者等終身サポート事業」協会設立に加藤勝信元厚労相ら来賓祝辞――介護現場から批判の声が

介護事業者によるトラブルが後を絶たない。
入居者の死亡事故、身体拘束、虐待、ずさんな安全管理、認知症入居者からの金品窃盗、遺言書の偽造や捏造――その多くはすでに刑事事件へと発展し、介護現場への社会的信頼は大きく揺らいでいる。そして2024年度の老人福祉・介護事業者の倒産件数は179件と、過去最高を記録している。
こうしたなか、今、政府に最優先で求められているのは「監督官庁の徹底した行政指導」、「徹底した検証」、「再発防止策」、「透明な監督体制の構築」だろう。
こうした状況のなか、11月26日、「全国高齢者等終身サポート事業者協会」(全終協。代表理事・黒澤史津乃=冒頭写真の中段中央女性。東京都千代田区)なる団体の“華やかなオープンイベント”が都内で開催された。
団体名に冠する「高齢者等終身サポート事業」とは、身寄りのない高齢者や頼れる家族がいない高齢者を対象に身元保証、生活支援(入院・施設入居手続き代行、見守り、買い物付添)、財産管理、死後事務(葬儀・遺品整理・役所手続き)まで、人生の最期までをトータルで支援する民間サービスを指す。
そして、同団体はこの業界初の団体だ。
冒頭で上げたようなトラブルが続出するなか、厳しい入会基準を設け、同団体に入会していることで、事業者の安全性や質を確保する狙いがあるという。
そして、複数の国会議員や厚生労働省幹部が来賓として登壇した。
厚労相を3度務めたことがある加藤勝信衆議院議員(冒頭写真の前段中央)、医師でもある元厚労省キャリアの国光あやの衆議院議員(前段右から2人目)、坂井学衆議院議員(前段左から2人目。3人共自民党)、それに厚労省からは黒田秀郎老健局長(前段左端)、鹿沼均社会・援護局長(前段右端)と管轄局の両トップ。
だが、これを見て、介護現場からは、「国民には高市政権が介護事業者のトラブル案件を軽視しているように見えるのではないか?」と批判の声が上がっている。
この団体は「業界の健全化」「利用者保護」を確かに掲げて設立されている。だが、そもそも業界トラブルが深刻化している当事者が中心となって新団体を立ち上げ、政治・行政の重鎮が祝辞を述べる光景そのものが、国民の信頼を得られる構図なのか? と、いうわけだ。

この続きを読むには有料購読の登録が必要です。

Already a member? こちらからログイン
関連キーワード
検索

カテゴリ一覧