アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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保坂展人・世田谷区長の自宅疑惑(解説)

写真週刊誌『FRIDAY』のデジタル版(10月14日)などで、東京都世田谷区の保坂展人区長(右下写真。69)の自宅疑惑が報じられ、関係者の間で話題になっている。
保坂氏といえば、元「中学全共闘」で内申書裁判原告。フリーライターを経て、衆議院議員(社民党)を3期務め、2011年から100万人近い世田谷区の区長を務める(4期目)。
「市民派」政治家として知られ、本来、疑惑を追及する側の立場の人のはず。
ところが、FRIDAYの記事タイトルで「地面師のような手法で家を建てた」と報じられた(区議会で追及した大庭正明氏の発言が元)。
本紙・山岡は20代後半、教育雑誌の編集をしていて保坂氏には原稿執筆でお世話になった。週刊誌記者になってからも、何度かコメントをもらうなどの関係で、今回の報道にはなおさら驚きだ。
スルーするつもりでいたのだが、たまたま大庭区議を繋ぐ知人がいて報じないかといわれた次第。その際、勝手に疑惑追及をしているのは自民党区議かと思っていたら、大庭区議は「無所属・世田谷行革110番」会派に属する区民目線の当選10回の大ベテランと知り、これも何かの縁と取材することに(*現地取材済。ココをクリックすればYouTube映像観れます。無料)。
さて、すでに報じているFRIDAYだが、写真週刊誌というのに、プライバシーを考慮してか自宅写真を載せているが、ほぼ全部をボカしていて何もわからない。また、地図や公図も載せてなく、ハッキリいってこれでは記事を読んでもなかなか理解できない。
そこで、本紙では自宅写真(冒頭左。区長という公人だから問題ないはず)、公図も載せ、わかり易く解説することにした。
まず、自宅写真の解説。黄色マーカー囲みの黒い建物が東京都狛江市の保坂氏の自宅だ。
 この家は1992年8月に建てられた2階建て(保坂氏が初当選するのは96年10月)。
この土地の方は1985年9月に購入(約35坪)しており、家を建てるまでの7年間どうしていたかというと、土地購入時、建物も建っていて、要するに中古建物ごと購入しそこに住んでいたが、7年後にそれを取り壊して新築したというわけだ。
次に、自宅写真右の空撮写真を見ていただきたい。
赤に中黒印が保坂氏の自宅。赤色囲みがみなし道路(私道。黄色の幅広は公道)だが、保坂氏の自宅はそのみなし道路とさえ、幅わずか1・2mほどしか接していない(左自宅写真の黄色丸のなかの黄色四角が玄関口)。
建築基準法では、幅4m以上の道路に2m以上接していないと建物を建てられない。ただし、幅4m以下でも、建築基準法が施行された当時から建っている場合は建物が建っていても例外的に合法とされ、その道はみなし道路(ただし道路の中心線から2m内には建てれない)という。
いずれにしろ、みなし道路ともわずか1・2mしか接していない保坂氏の自宅は本来建て替えできないはず。ところが、保坂氏は前述のように1992年8月に新築している。
なぜ、出来たのか?
そこで疑惑が浮上するのだ。

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