「海帆」(3133。東証グロース。名古屋市中村区)は2022年3月、10億円の第3者割当増資と、すべて行使されれば25億7000万円の資金調達になる新株予約権を発行。10億円の増資を引き受けた吉川元宏氏(冒頭写真。48)が40%近い筆頭株主となり、22年8月に海帆の社長に就任する。
その吉川氏、24年1月に取締役(現任)に退くも、今年8月には「Birdman」(7063。東証グロース。東京都渋谷区)の社長に就任。海帆共々「疑義注記」。吉川氏は海帆の前には「五洋インテックス」の社長に就いていたが、21年4月就任直後の7月に五洋インテックスは上場廃止。吉川氏は、仕手筋とも通じるきな臭い人物との見方が一般的だ。
こうしたなか、この吉川氏を告発する人物が現れた。
元山一証券マンで、吉川氏が五洋インテックスに関わっていた時代からコンビを組んでいたというM氏。海帆でも、吉川氏が10億円の増資を入れた際、並行して発行された新株予約権の6割を引き受けた「NAICサステナブル合同会社」(福島県いわき市)の裏側にM氏はいたという。
しかし、今では関係は決裂。
今年8月半ば、M氏は自らも罰せられることを覚悟し、吉川氏は数々の違法行為をしていると指摘した「告発状」を作成し、証券取引等監視委員会(SESC)に送ったという。しかし、未だ取り上げてくれる様子がないことから、M氏はその「告発状」を公表してくれと本紙に知人を介して駆け込んで来た。
検討した結果、M氏の言い分は信ぴょう性が高いと判断。
以下、そのA4版4枚の文書を転載した。
なお、意味がわかりにくいところは若干、本紙が補足した。



