佐々木理江氏(43。冒頭写真)は元グラビアアイドル。
2012年7月、橋下徹氏率いる維新政治塾に入塾。その後、衆院選(東京12区)、都議選(日野市)と落選するも、15年4月の大阪市議選(住之江区)で初当選。以来、25年6月まで3期務め、7月の参院選(大阪選挙区)で初当選した参議院議員だ。その間、一貫して「維新」から出馬している。
その佐々木氏につき、投資会社代表との「怪しい関係」がまず報じられたのは『週刊現代』で、参院選挙期間中のことだった。
それは、金融庁から無登録業者として金融商品取引業違反の警告を受けている「SDD HOLDING PTE.LTD」(以下SDD社略)の代表者の事実上の関連会社において、彼女が代表を務めていたことがわかったという内容だった。
このSDD社(シンガポール)、FXの業者間の価格差を利用した手法で「月利2%、再投資を行えば3年で元本が約2倍になる」と、同社日本法人だとする「SDDインベストメント」(東京都千代田区)と、同社エージェントが、2016年2月からわが国で投資を募っていた。
ところが、すでに19年3月に前述のように金融庁から警告を受けることに。
さらに2021年末ごろから配当が止まるように。それでもなかなか問題が表面化しなかったのは、SDD社側は「コロナ禍(2019年12月~23年5月)で送金が出来ない」などと言葉巧みに返金を先送り。投資家も返金を期待し我慢していたからだ。
だが、それも限界で、『週刊現代』が聞きつけ、まず報じたわけだ(同誌によれば少なくとも約30名から総額2億円ほどの訴えが出ていると)。
というのは、週刊現代ではこのSDD社、SDDインベストメント代表の名は匿名とされていたが、共に「林友之」(47。右上写真)氏。
そして、佐々木議員は、その林氏がオーナーと見られる自動車買取・販売、リースなどの「SDDオートスポーツ」(SDDインベストメントと同住所。現在は林氏自身が代表)の代表取締役(登記上は本名の「中野」姓)に2017年11月から今年2月まで、さらに集金代行などの「Jスタイル」(24年9月まで同住所)代表にも2018年9月から23年10月まで就いていたからだ。
しかも、Jスタイルは、投資詐欺疑惑の出ているSDD社の配当を投資家に送る代行をしていた。
また、佐々木氏が参院議員になった直後、『週刊ポスト』もネット版の方で報道。こちらも林氏の名は伏せているが、『週刊現代』で報じていなかった、佐々木氏が市議時代、地元・住之江区で開催していた「こどもフェスティバル」(2017年~19年)の共催相手が、疑惑の投資を募っていたSDDインベストメント自体だった事実(左下写真はそのポスター。その右下、黄色マーカー囲みに「共催 SDDインベストメント」の表記)などを報じている。
ところが、林氏は『週刊現代』取材に対し、驚いたことに、前述の金融庁の警告があったせいで口座が凍結されたなどと述べ、元本保証は謳ってなく自己責任と。そう言いながら、岡山で被害届が出た時に出資金500万円に70万円プラスして払ったことを認め、「刑事事件になりかけたわけだから手を打った」と言い放つ有様だ。
一方、佐々木議員の方は、『週刊現代』の取材には、「SDDインベストメントの社名はおろか、ビジネスの内容も知らない」と事務所を通じて回答。『週刊ポスト』に対しては、佐々木議員本人が「一切知りません」「失礼です」と電話を切る有様。
林氏自身は2誌に対し、佐々木議員とは「20年以上の知り合い」。そしてJスタイルはそもそも自分の会社だし、SDDオートスポーツは自分の関連会社と認めているのにだ。
こうしたなか、本紙は佐々木議員と林氏とのさらなる関係を掴んだ。



