アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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休館続く関西万博アンゴラ館――工事代金未払い問題、本当のワルの正体

 4月13日に開幕した大阪・関西万博だが、初日に開館しただけで、以来、2カ月も休館しているのが中央アフリカのアンゴラ館。
地元の毎日放送(MBS)などが大々的に報じ話題になっているが、それによれば、休館の一因に、アンゴラ館の下請け工事業者への工事代金未払い問題があるという。
アンゴラ館と他の2カ国と共同の建物上物は「博覧会協会」が発注。内装の電気設備工事などは3カ国が別々に発注しているが、アンゴラ館ではその内装工事で4次下請け業者計5社への計約1億円が未払いになり、そのため工事を止めている業者もあるという。
こうしたなか、大手マスコミが問題の業者と指摘するのが、3次下請けのI建設(大阪市鶴見区)。
建設現場はどこもそうだが、その上の1次、2次業者は監督しているとの名目で大幅に発注者からの工事代金を中抜き。実際に監督しているのが3次のI建設で、その元で5社が現場の仕事をやっているわけだ。
「それもこの間の建設工事の未着工・未完了工事の増大と材料費の高騰などで、割に合わないとわが国大手ゼネコンは軒並み万博工事を辞退。結果、工期が極めて短く、かつ、うまみのないこの工事を中小業者が取ったことから、マルタやネパール館などでも下請けへの不払い問題が起きている」(業界関係者)
だが、そのなかでも最も悪質なのがこのアンゴラ館のケースではないだろうか。
というのも、アンゴラ館のケースはただの未払い問題ではない。
単なる未払いなら、むろん、悪いのは、このアンゴラ館の場合、前出の3次下請けI建設で、そこのK社長となる。
ところが、このアンゴラ館のケースでは、このI建設の経理担当で、別の建設会社を和歌山県でやっている者がいる。
そして、この者が最初からI建設の実印や通帳を握り、この5月にようやく通帳だけ戻して来て、通帳を見たらカネをほとんど抜かれていたというのだ。
そこで、本紙は以下で、このI建設の経理担当者の実名と、その者が代表を務める別の建設の社名などを明らかにする。

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