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「ストリーム」定時株主総会大荒れの真相(劉氏+能勢氏VS斉藤社長)

 4月24日、PC、家電の通販サイト「ECカレント」運営「ストリーム」(3071。東証スタンダード。東京都港区)の定時株主総会があったが、大荒れとなった。
翌25日のストリームのIRによれば、「開会後まもなく議場が混乱し、議事進行について紛糾したことから、議事の円滑な進行が困難な状況となったため、議長の判断により本定時株主総会は流会となりました」と記され、改めて、臨時株主総会を開催予定だという。
この定時株主総会では①余剰金の処分の件、②取締役6名の選任の件の2つが決議事項として上がっていたが、審議・採決に至らなかったという。
その②取締役6名だが、斉藤勝久代表取締役社長(右下写真)が取締役に退き、右田哲也取締役が代表取締役社長に。また3人の新取締役が就くことが3月21日、取締役で決議され、総会で信任を得ることになっていた。
ところが、関係者によれば、定時株主総会が午前10時に始まると、すぐ、株主の能勢元氏(冒頭写真)から、議長交代を求める動議が出されたという。そう、本紙が徹底マークしている公認会計士で、「東京フィナンシャル・アドバイザーズ」代表のあの能勢氏のことだ。
なお、総会の議長は斉藤社長かと思ったら、斉藤氏は欠席。新たに社長に就く予定の右田取締役が務めていたという。
「能勢氏によれば、斉藤氏は劉海涛の後ろ盾あって社長になれた。ところが、劉氏が逃亡中で日本に来れないことをいいことに独裁化し、私的流用や横領疑惑が出ていると。それで劉氏が斉藤氏を切ろうとしたところ、自分の息のかかった役員を新たに入れようとしたと。その斉藤氏が推す右田氏が議長ではキチンとした議事運営が出来ないという主張のようでした。
むろん右田議長は能勢氏の動議を退けようとしたが、株主からも採決の実施を強く求める声が上がり、結局、採決を取ることに。そして、採決の用紙を配り採決を開始。そして、右田議長は集計作業のために11時まで休会すると宣言したんです」
そして11時になると、現れた右田議長は直ちに閉会を宣言したという。それは、能勢氏を議長にするのに賛成票の方が多かったためと思われる。
ここで補足しておくと、前出・劉氏とは、ストリームの創業者で元社長だが、2017年10月に事件化したストリーム株の相場操縦事件で劉氏にも逮捕状が出たところ海外逃亡。そして、当時は劉氏が筆頭株主だった(現在も筆頭株主の「ヤマダデンキ」と僅差の19・7%で第2位株主)。
一方、斉藤氏は事件化前の2015年にストリーム取締役に。そして、19年4月からストリーム社長に就任していた。
その斉藤氏が、今回定時株主総会を欠席し、議長をしなかったのは、前述のような能勢氏の見立てによれば、やましく、また総会が荒れることが予想されたので“敵前逃亡”したとの見方も。

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