≪連載（426回目）≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー　今週の相場展望（４月28日～５月２日）

プロフィール　投資歴26年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、２に「需給」を読む力、３に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週金曜日の日経平均株価の終値は、３５,７０６円と前稿比＋９７６円（※前項比　＋1144→　▲195→　▲3339→　▲557→　＋624　→＋166　→▲269→　▲1621→　▲372→　＋362→　▲785→▲360→＋1481→▲739→▲705→＋193円（大納会））の大幅上昇となった。

その後日経平均先物は、「米国の関税交渉がうまくいっている」との発言が散発的にでて浮揚し３６,０３０円まで上昇して引けている。2025年の最安値は4月7日（月）30,793円。2024年8月5日は31,156円のフラッシュクラッシュがあった。

ドル建て日経平均の終値は２４８.５ドル（※244→　233.3→　231.3→　246.3→　252→　249.3→　250→　247.7→　257.7→　256.5→　255.8→　255.8→　257.3→　247→　247.5→　252.6　→246.7（大納会））。こちらの最安値は4月7日に211.2ドルがあった。

NＹダウは、週間で＋９７２ドル高となる４０,１１４ドル（※前稿比▲1071→　＋1898→　▲3269→　▲401→　＋497→　▲1314→　▲1039→　＋413→　▲1,118→　＋243→　▲242→＋121→＋936→＋1550→▲794→＋151→▲259）。※最高値は2024年12月5日の45,074ドル。　※4月7日に36,612ドルが直近最安値。

ナスダック100指数は１９,４３３Pと、前稿比＋1175P高（※前稿比▲702→　＋1562→　▲1,883→　▲473→　＋49→　▲496→　▲683→　▲730→　▲501→　＋624→　▲23→　▲296→　＋333→　＋594→　▲450→　＋183→　▲175）であった。※4月7日に16,542ドルが直近最安値。

まずは先週の振り返りをしながら市場の変化を追っていきたい。

●４月21日（月）日経平均－450円安
朝起床すると、みるみるドル円がドル安円高に。ドルインデックスも直近最安値になっていると報道がある。筆者はこのままトランプが、「パウエル議長解任について言及を重ねると相場が大崩れになる」と感じ、ここで持っていた日経先物6月限を売ることに。ただグロース先物は保有したままである。
しかし場が始まると、全面安かと思いきや持ち株の内需株である「ヤマエＧ」がやたら強い。ラジオ日経でも、業種別値上がり率トップが水産～とか言っており、セクターローテーションが起こっている感じ。株式市場から資金が抜けた感じでないことに安堵するも、ＡＭ10時の段階で1兆円の出来高に満たないとラジオ日経が言っている。先週よりも薄商い（※この日は3兆858億円しかない）である。
そして後場。そこまで地合いは悪くないものの、トランプ発言が気になった筆者は、含み益があった「ブリヂストン」「NTT」「住信SBI」を売却する。また問題なければすぐに買い戻すつもりだった。そして場が引けた。
その後は月曜の夜に、やっぱりトランプが、2度目となるパウエル恫喝発言をする。ここで筆者は、米国の国債事情を思い出す。2025年度返済予定の国債9.3兆ドルのうち6兆ドル程度は、６月ちょい前までに返済しなければならないスケジュールらしい。となるとトランプは、パウエルを強引にクビにして一時的な大混乱を巻き起こしてでも利下げを強行するかも?　と恐怖を感じていた。

●４月22日（火）日経平均－59円安
米国は一時全体的に３％下落で、引けでも２％安水準まで下がる全面安も、日本市場が始まると、やけに日本株が底堅い。そこで「住信SBI」だけ買い戻すことに。売った値段よりも安く買い戻す僥倖。

●4月23日（水）日経平均＋648円高
朝起きると、米国時間のラストにトランプ大統領が「パウエル長官は解任しない」と、これまでの論調をあっさり覆す発言をしていた。この男は柔軟っていえば聞こえが良いが、発言がまるで空気のようである。
そして、先週で一番気にしていた「テスラ社」の決算を確認する。その正直な印象は、見たことがないほど劣悪で、コンセンサスを大きく上回るクソ決算だったようで絶望したが、イーロンマスクが「今後はテスラの経営に集中する。政府効率化省（ＤＯＧＥ）に割く時間は５月から大幅に減らす」と表明していた。すると、PＴＳでドーンと同社の株価が上がってる。

しかしこの日、日経平均ＣＦＤは35,461円まで爆騰して寄りつくも、始値３４,７８８円となぜか超失速して寄り付く。しかし後場の引け値は３４,８６９円と堅調であった。この流れでは新規で買えないよ。

ところが水曜日の夜。米国から「中国への関税は下がる」という政権の意向が報道で流れてくる。まだ中国と未交渉のはずなのに。じゃあなんで、関税引き上げたんだよ、と突っ込みたくなったが、日経平均先物は35,000円台まで大きくジャンプした。

●4月24日（木）日経平均＋171円高
ここで余力が70％であった筆者は、なにかしら出遅れている景気敏感株を買いたいと考えていた。そこで水曜日の引けで「ファナック」社が決算を出して、2026年度の業績予想を非開示としていたことを思い出す。ただ同社は受注が増えていたこともあり、朝から気配が高いため飛び乗ろうか、迷う。そこで筆者の結論は、ここは同業の「安川電機」を購入し、「ファナック」株がマイテンするなら切る、であった。単純にその方が、負けた時のダメージが少なそうだと判断しただけだ。しかし寄り付きで購入するとみるみる上がる、なぜか安川電機のほうが。結局安川電機は、この週に日経平均の週間ランキングベスト３位となる＋14.86％まで上昇したが、けっこう調べたが、正直出遅れの反動くらいしか理由はわからなかった。単純にラッキーショットであった。
ただトランプ関税交渉で、「日本だけ特別扱いはできない」という談話もでており、また今日も寄天かなと感じた局面もあった。結果は小幅高で終わった。すると木曜の夜。中国が「米国半導体関税を一時停止」の報道が突然出る。