警視庁生活経済課は4月11日までに住所不定、会社役員の福井達容疑者(45)ら13人を出資法違反(超高金利)容疑で逮捕した。
福井容疑者らのグループは2017年以降、全国の約1万7000人に計約85億円を貸し付け、約25億円の違法金利を得ていたという。
その手口だが、クレジットカードのショッピング枠を利用することで出資法違反(超高金利)をスリ抜けようとしていた模様だ。
具体的には、実際には数十円程度とほとんど無価値の天然石を、例えばクレジットカードのショッピング枠で100万円で買わせる。これに対し、闇金グループは天然石と70万円をキャッシュバック(=融資)する。その差額が金利というわけだ。
金利の法定利息上限は年利20%だが、この手口で合法を装い、実際は法定利息の10数倍から50倍の違法金利を得ていたという。(右下図は「朝日」報道記事より) ここまでは、すでに大手マスコミが報じていることだ。
今回、本紙が報じるのは、この福井容疑者、あの公認会計士・能勢元氏(「東京フィナンシャル・アドバイザーズ」=東京都千代田区=代表)が関わる「太洋物産」(9941。東証スタンダード。東京都新宿区)の筆頭株主などだからだ。
以下に紹介するように、太洋物産以外にも2社の筆頭株主と主要株主。
ということは、これら株取得資金は闇金による違法収益が使われていた可能性もあり、その通りなら、そんな者を筆頭株主にしておいていいのかということになり、これら上場企業の経営にも大きな悪影響を及ぼす可能性があるからだ。
しかも、この福井容疑者、10数年前、世間を騒がせた大がかりな詐欺事件でも幹部として逮捕されていた(不起訴になっているが)。