アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<連載>ご注意『この男、詐欺師につき』(15)――その2「本紙・山岡も騙した、非弁行為の常習者」

 本紙は詐欺師と思われる者につき、新たな被害を防止すべく、この連載で私的指名手配をしている
前回、本紙・山岡を騙したこともある南谷康宗氏(冒頭写真。52)を紹介した。その第2弾だ。
南谷氏は東京・銀座7丁目のビルに「HURRAY」なる株式会社を置き、その代表だったが、同じ呼び名の「フレイ法律事務所」という弁護士事務所に同居し(現在はHURRAYもフレイ法律事務所も同ビルから退去)、その信用で持って詐欺行為を常習的にしていた模様。
弁護士を有償で紹介することはむろん、南谷氏は弁護士でないのだから、弁護士しかできない業務を行うことも違法だ。だが、HURRAYでそういう行為をし、多額の金銭を騙し取っていたようだ。前回は、会社員A氏が女性とのトラブルの件を銀座のクラブママに相談したところ南谷氏を紹介され、自分が弁護士に頼み解決するとして、「事件解決示談金および手数料等」名目で450万円振り込ませるや、まったく何もせずドロンしたことを紹介した。
本紙が南谷氏について「非弁行為の常習」というのは、この450万円は弁護士事務所ではなく、南谷氏が代表のHURRAYに振り込ませ、南谷氏が出した「預り証」には、「フレイ法律事務所」(担当:南谷康宗)の記載もあったからだ。
そして、今回紹介するB氏のケースでも、まったく同じ記載の「預り証」を出していた。
B氏は夜間、飲食業に従事する一方、昼間は経営コンサル会社「H」の代表を務めていた。二足の草鞋のため、H社の方は別のH氏が仕切り、B氏は半ば名義貸しの状態だった。ところが、パートナーのこのH氏、別会社の資金の使い込みで昨年2月逮捕に。B氏はまったく関与していないが、代表である以上、H社でも同様の行為があれば責任を問われることも。
 そこで弁護士に相談しようと思ったところ、B氏の場合は、夜間の飲食業のツテで南谷氏を紹介される。昨年3月のことだ。
「弁護士事務所の代表ということで会ったんです。ところが、実際はフレイ法律事務所のN弁護士を紹介してあげるという話で。
しかも“N弁護士は有名で、忙しい”という理由で、それらしい人とズームで会話しただけで、3月30日に契約書(横写真)を結ばされたんです」(B氏)
B氏は後で知るのだが、それは弁護士との契約書ではなく、南谷氏が代表のHURRAYとの「業務委託契約書」。
前出H社にかかる事務や交渉業務をB氏はHURRAYに業務委託し、その報酬としてB氏は毎月10万円をHURRAYに支払うという内容だった。
さらに、「このままではあなたも逮捕されるかも知れない」などと脅され、先に逮捕されたH氏関係の刑事事件の対応資金、フレイ法律事務所のN弁護士の着手金名目などで700万円近くを取られ、前述のような「預り証」を出される。これが4月26日のことだ。
これだけでも大変な金額だが、B氏の場合は、A氏のケースのようにこれでドロンではなかった。
A氏の「預り証」の日付は昨年10月27日。
前回記事で述べたように、南谷氏は「アジャイルメディア・ネットワーク」(6573。東証グロース。東京都港区)の株購入失敗で、完全に詐欺師との正体がバレ、被害者や借金取りと思われる者などが押しかけて来て、いられなくなり、銀座7丁目のビルを出たのが昨年末。A氏のケースと違い、まだ時間的余裕が半年ほどあったので、B氏はその後も返済を求め振り回されることになる。

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