アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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静岡県函南町のメガソーラー計画で(中止)――ブルーキャピタルが反対住民代表等提訴・受理で警察による圧力(不起訴)

 昨年11月、静岡県は「ブルーキャピタルマネジメント」(本社・東京都港区)が同県函南町軽井沢で計画していたメガソーラー(大規模太陽光発電所)開発計画の廃止届け出を受理。実質、ブルーキャピタルは計画を断念したと見られる。
この計画は2019年7月に明らかになり、地元住民はその直後から①事業地は急傾斜地かつ火山灰の脆い地盤である(実際、この山の反対側で21年7月、あの熱海土石流事故が発生)、②同地の真下に活断層が3つもある、③調整池を作っても、長雨の満杯状態で地震が起きれば、下流の小学校を数分で土石流が襲う危険がある、ことなどから反対運動を展開していた。
実に5年余りにして反対住民は勝利したわけだが、ブルーキャピタルは本紙既報のように、地上げ屋から転身した業者で、政治力も持っているようで、あっさり引き下がるようなタマではなかった。
地元の住民団体「函南町のメガソーラーを考える会」の代表を務める吉原英文氏(冒頭写真左側)と、吉原氏を補佐する山口雅之氏(右側)を偽計業務妨害と信用毀損で静岡県警三島警察署に21年3月告訴。それが同年12月23日に受理に。
 もっとも、後述するようにそんな内容で本当に捜査するのかという躊躇もあったからではないのか? 吉原氏らの自宅の家宅捜索が行われたのは、それから1年9カ月も経た23年9月21日のことだった(PCを押収)。
そして23年10月6日、11月4日、11月20日と吉原氏は三島警察署刑事課で取り調べ。さらに12月に入って指紋採取と顔写真の撮影を求められるなど、精神的な苦痛を味わったという。そして24年8月に検事調べ。
これに対し、山口氏の方は後述する理由から、警察調べは吉原氏同様3回あったものの、23年12月末に吉原氏は書類送検された一方、山口氏はされなかったことから、山口氏はこの時点で犯罪事実がそもそも不存在(冤罪)だったことが判明したという。
この刑事告訴の件に加え、ブルーキャピタル側は探偵を雇い、21年1月5日から数日、山口氏の妻が運転する車を尾行したり、自宅を撮影していたことも判明している(山口氏が告訴した結果、探偵が迷惑防止条例違反で送検に)。
吉原氏の方は今年2月に入り、昨年11月に続き検察の方に問い合わせた結果、ブルーキャピタルの告訴の件は今年1月20日付で不起訴になっていたことが判明したが、それにしても、どういうことから、吉原・山口両氏は偽計業務妨害と信用毀損に問われたのか?

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