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本紙YouTube版「フジTV・日枝会長(当時)自宅疑惑」の解説

本紙YouTube版で2月4日2月11日と2度に渡り、当時、フジTV会長だった日枝久氏(87)の自宅疑惑を報じた。(冒頭写真=『週刊ポスト』2005年4月1日号)
フジTVのお台場の現在の本社ビルは「鹿島」が建設した。
新宿区河田町の旧本社ビル建設も鹿島で、その経緯からお台場も鹿島にしたとも言われるが、何しろ約1600億円の巨額建築費だ。
しかも、そのちょうど鹿島がこのお台場本社ビルを受注・建設した時期に、日枝氏はこれまで住んでいた東京都練馬区石神井台の中古マンション(7階の約118㎡。購入価格は4000万円程度?)から、西荻南4丁目に約500㎡の土地を購入し、そこに豪邸を建てて引っ越している。
西荻南の土地だけでも、当時の相場で4億円。建築費は1億円で、計5億円はかかったと見られる。
ところが、右横に掲げた表のように、豪邸については、銀行借り入れは土地評価4億円に対し2億5000円だけ(*2月11日のYouTubeでもう1億円借り入れと報じているが誤り。お詫びします)。そして1億円とも見られる建設費のための追加の抵当権設定はなかった。
しかも、前の石神井台のマンションを担保に計8000万円の抵当権が付いていた。さらにフジTV株購入で1億3000万円の出費もあった。
この自宅購入疑惑、当時、右翼団体が街宣。これに対し、フジTVと日枝氏個人の街宣禁止の仮処分申立てにおいて、日枝氏は①鹿島に建設工事を発注したのはフジTVでなく、「フジサンケイグループ」で自分に権限はない、②豪邸建設はすべて自己資金で賄っており不正はない旨の「陳述書」を出していた(以下に転載)。
しかしながら、日枝氏も妻も資産家の出ではない。
自己資金で賄ったというが、単純計算、当時、上記の抵当権分とフジTV購入分だけで4億6000万円の借金が。ところが、当時はまさに鹿島がお台場本社を受注・建築した時期だが、それに当たる1995年3月から96年7月のわずか1年4カ月ほどの間に全額返済。しかも別途、1億円ほどの建設資金の出費もあるにも拘わらずだ。
この間、前の石神井台マンションが売れている(約4000万円?)とはいえ、借入と実際の出費には前のマンション担保の4000万円(8000万円だが、旧マンションが約4000万円で売却できたため)、豪邸土地購入代1億5000万円(4億円-2・5億円)、豪邸建設費1億円だけでも2億9000万円の差額がある。フジTV株購入1億3000万円も加えれば4億2000万円にもなる。そして、繰り返すが、それにも拘わらず、お台場本社建設時期に、これら借入をすべて返却しているのだ。

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