アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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元「フライデー」名物記者・新藤厚(右翼)の続・貧困記 第2回「大寒」

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新藤厚 1951生まれ(73歳)
1971年 週刊誌記者
79年~84年 テレビレポーター (テレビ朝日・TBS)
84年~99年 「フライデー」記者
99年~2008年 信州で民宿経営
2013年より生活保護開始

新しい透析病院はクルマで20分ほどの松代という隣町にある。
わがプアハウスの近所にも透析病院はあるのだが満床で入れなかった。
今度の通院は朝の9時前にアパートを出る。人工腎臓で4時間血液を浄化、毒素を除去して(無尿だから)余分な水分を2~3キロ除水する。それで悲惨な浮腫(むくみ)がとれる。
終わってアパートに帰ってくるのが午後4時。フルタイムの勤労とそう変わらない一日仕事である。透析疲れ(倦怠感)もあってその日はもう何もできない。やる気がおきない。
通院日を除くと一週間は実質4日間しかないからあっという間に過ぎる。老人の一週間はみじかい。
病院のある松代は真田10万石の城下町である。
病院のまわりには風情ある武家屋敷の街並みや寺社も多くよい季節には逍遥してみたいような情緒ある観光地である。
川中島の戦いで武田信玄が拠った海津城(松代城)の城跡もきれいな公園に整備されている。
幕末の大知識人・佐久間象山の記念館や象山神社もある。
大東亜戦争末期の松代大本営地下壕なども見学できる。
小ぶりで静かな観光地である。いい季節になったら透析の後にこの辺りを徘徊して歴史散歩でもしてやろうというのが老人の密かな目論見だった。

事態が急転した。そんな悠長なことはいってられなくなった。
転院直後から上がりはじめた血圧が、あっという間に200を超えるようになった。
終日200前後で推移し220を超えることも何度もある。それがもうひと月近くつづいている。
医者も慌てて降圧剤を5種類まで増やし、目標体重を2キロも下げたのだがいっこうに超高血圧は改善されない。原因は不明だという。
考えうるのは引っ越しによる環境変化。
田舎のバアサンと一緒になって塩分過多のメシを食うようになったせいか。(血液検査の結果、塩分は基準値以内だった)
または透析の機械が変わったことによる体調変化。もしくは透析管理技術の拙劣などだがいっこうに判然としない。
心配になって「明らかに動脈硬化で卒中のリスクは高まってるよね」と医者に聞く。
若い田舎医者も「そうですね」というだけで患者を安心させる言葉はまったくない。

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