本紙は詐欺師と思われる者につき、新たな被害を防止すべく、この連載で私的指名手配をしている。
今回で14人目だが、これまででもっとも大ぼらを吹き、被害額も大きいのが、今回紹介する「毛利康成」(冒頭写真)なる者のようだ。
1970年12月24日生まれの54歳。
現在、大阪府堺市在住。
詐欺の舞台にしているのは、大阪市中央区北久宝寺町の高層オフィスビル(右下写真)。といっても、7Fのレンタルオフィスなのだが。
そこには一般財団法人「ROYAL NIPPON財団」なるものを置いている。
この目的については、下にその法人登記簿を転載しておくので、その目的欄をご覧いただきたい。
そこの代表理事が毛利氏。
そして理事に「ジャンルルイジ・ナパ」(左下写真の右端人物。62。真ん中が毛利氏)、監事に「酒井英樹」(左下写真の左端人物。43)なる者が就いているが、この3人が主要な詐欺メンバーと思われる。以下の証言のようにジャンルルイジのコネにより、英語が出来てジャンと親密な酒井氏がジャンの指示を伝え、日本で毛利氏が前面に出て資金を集める役回り。
「どういう縁かは不明ですが、ジャンルルイジと酒井は親子といってもいいほど親密な関係。そして酒井と毛利も極めて親しい。
このジャンルルイジはイタリア人で、イタリアはローマ市内にある(都市国家)『バチカン』(ローマ教皇庁)の実質№3の地位にある。
そして、そのバチカンには年間20京(京は兆の1万倍)の寄付金が世界中から集まって来ていて、年800%で回っているが、人類のために活動している者にその運用枠があり、“自分(毛利氏)はロイヤル財団でもう3年やって来ている。そこに資金を入れてくれたら月利15%になる”と言われたんです。
余りに話がデカく、分からない世界の話なんですが、毛利はバチカンが正当性を認め、国連のオブザーバーを務める『マルタ騎士団』のメンバーでもあるとして、ナイトに就任した新聞記事や、マルタの儀式に参加している動画など見せられ、またいろんな著名人との付き合いも言われ、すっかり信用してしまったんです。ロイヤル財団の法人登記を見ると、国連があるスイス・ジュネーブに事務所を設けてもいましたし……」(被害者の1人)
このマルタ騎士団メンバーは、「共同」が2022年3月11日、「日本人初『ナイト』誕生」と報じたものの、直後に、実際は正統マルタ騎士団とは別団体とわかり記事を削除している。
また、毛利氏はロイヤル財団と同じレンタルオフィスで両替機の卸し会社をやっているが、その今年3月期の売上高は約7000万円に過ぎない。
一方、毛利氏が親しいとか、付き合いがあるとする著名人は