アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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高額納税者公示 フジテレビ・日枝久会長はなぜ公示外?

●例年、納税額は5000~6000万円のはずだが…… 5月17日、恒例の04年度分の「長者番付」が各マスコミで発表されたのはご存じの通り。 納税1000万円以上の者については、各税務署から公示されること(公示は所得税法を根拠にしており、氏名、住所、所得税額が各税務署の掲示板に載る)から、それを集めて公表する。  東京都在住で所得税額が1000万円を超える納税者(都内48税務署)は前年より154人少ない2万1912人。2億円以上の納税者は97人で、前年より1人少なかったとか。ちなみに、本紙は、安倍晋三自民党幹事長代理実母が関わる北海道の霊園疑惑について何度も報じているが、実母と共に同霊園理事に就いていた、国税庁OBの大物税理士・谷部龍二氏は1億188万円で日本橋税務署では堂々3位だった。 さて、先のフジテレビ・ニッポン放送VSライブドア騒動の主人公を見て見ると、 北尾吉孝       1億3567万円(四谷税務署で3位) 亀渕昭信(ニッポン放送社長)   1751万円 堀江貴文(ライブドア社長)     1391万円 ところが、日枝久会長は公示外と報道された。 単純にいえば、納税額は所得の約半分。 つまり、亀渕ニッポン放送社長なら3500万円ほどの給料をもらっていることになる。 だが、フジテレビの方がニッポン放送より給料が高く、その会長に君臨していることからも、日枝氏の給料が亀渕氏より低いわけがない。実際、少々古いが、過去の資料を見てみると以下の通り。その後も少なくとも同程度の収入は確保していることは間違いない。 94年度  5059万円(推定年収 1億1200万円) 95年度  5565万円(推定年収 1億2300万円) ●わざと公示されないように、申告時期をズラしたのか? 日枝会長の事をよく知るある人物は、こう推測する。 「申告時期をわざと遅らせ、公表されないようにしたのではないか。確か、昨年度も同程度の額で公表されていたはず。今年の6月の株主総会は、ライブドア騒動による高値でのニッポン放送株購入などで当然ながら荒れるだろうが、以前から、別の要因で荒れることは予想された。詳しくはいえないが、警視庁も注目しているある疑惑などだ。そうしたなか、納税額が例年よりかなり上がったため、株主や関係者を刺激しないように、わざと公示されないようにしたのではないか」 なお、当初、フジ側とライブドアの仲介役になると見られた北尾氏が、突如、無視されたが、これは、別の事情通によれば、政府筋から日枝氏に対し、「北尾を相手にするな!」と圧力がかかったというのが真相であるようだ。 ちなみに、フジサンケイグループVSライブドア騒動に関する様々な出来事を1冊にまとめたムック本(『別冊宝島』シリーズ)が近く宝島社から出るが、本紙・山岡はそのなかで、例のフジテレビ側が“詫び状”を渡した政治結社代表にインタビューし、そのインタビュー記事が掲載されている。代表は、自宅疑惑について、「疑惑でなく、本当のことだ」と断言した。発売直前に詳細は報告するつもりである。 フジテレビは5月20日、すでに日枝会長の留任を正式に発表しているが、なぜ、こんな人物が留任できるのか、まったく不可解といわざるを得ない。 (訂正・その後、フジテレビに精通する人物によれば、日枝氏はかれこれ10年近く公示されないように、申告時期をズラしているとのこと。自宅疑惑が浮上した時期と一致し、まさにそれが公示外とした動機とのこと)…

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