プロフィール 投資歴26年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。
≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週金曜日の日経平均株価の終値は35,025円と、前稿比-885円(※前項▲1757→ ▲2397→ ▲1127→ +279→ +2329→ ▲13→ ▲219→ +134→ +196→ ▲158→ ▲141→ +558→ ▲7→ +301→ +867→ ▲2456→ +532→ ▲1377→ ▲519→ +2181→ ▲982→ ▲222→ +812→ +612→ +1590→ +739→ +407→ ▲212→ +386→ +2200→ +208→ +198(2023年12月4週)となった。
先週は月曜日に、雪崩のような大暴落が起こり、各種指標がサーキットブレーカーを起こしながら、先物で30,380円まで下落したことも衝撃的だったが、週末金曜日も、前日木曜日の米国市場でSOX指数が+6.86%だったのにも関わらず、翌日の日本市場は寄り天となり、半導体各社の株価がプラマイゼロ近辺まで押し込まれて終わったことも衝撃的だった。南海トラフ地震の警戒警報で、市場が委縮してしまっていたのだろうか。それとも?
そして週末金曜日の夜の米国市場。もしかしたら、再度の下落が起こる可能性を感じていた筆者だったが、不安定ながらもしっかりとした動き(※出来高が乏しかった)だったので、市場の落着きを感じるとともに、反発力が弱い夏枯れ相場になってしまっている感覚を覚えた。日経平均先物9月限は35,300円となっている。
NYダウは、週間で-239ドル安となる39,498ドル(※前稿比▲852→ +301→ +288→ +624→ +257→ ▲31→ +561→ ▲210→ +113→ ▲384→ ▲933)。本年最高値は7月18日の41,376ドル。
ナスダック100は18,513Pと、前稿比+72P高(※前稿比▲582→ ▲499→ ▲809→ ▲61→ +710→ ▲18→ +40→ 659→ +464→ +271→ +262)。2024年7月11日20,691Pが最高値。
まず、今回の暴落により筆者が学んだ重要な〝気づき〟を記しておきたい。
(1)大暴落(パニック売り)を確認したら、前場買うのではなく【後場の〝大引け〟】に買うべし! ※今回は後場の途中でINしてしまい大惨事に。
(2)日経先物(&CFD)と現物の価格が一致しなくなった時は、相場がパニックになっているので買いの絶好のタイミングである。これはPM14:50の画像である
(3)個人投資家の信用買い残が膨らんでいることを確認したら、警戒に警戒を重ねるべし。信用倍率はまさかの8.72倍と、筆者の記憶する本稿(5年)で過去最高だった。信用買い残は4兆8720億円。
さて、先週8月5日(月)の日経平均株価指数の大暴落は、1987年のブラックマンデー時に記録した▲14.9%に迫る▲12.4%の大急落で、歴史上2番目の暴落となった。ただ、突然起こったわけではなく、そもそも7月11日の史上最高値42,426円から8月5日の30,380円の先物の最安値まで、1カ月かけて12,046円(▲28.4%)の値幅で下がったわけだ。
その株価急落の主要因は、どう考えても【円高ショック】であろう。7月上旬の162円→ 142円と、20円幅で円高となったわけで、日経平均株価でいうと1円の円高で350円~400円程度マイナス寄与となることから、値幅7000円~8000円は円高のせいである。よって、今回の暴落に名がつくとなれば【植田ショック】しかないのであろう。※ただ植田日銀総裁は、これまで永らく続いた円安を止めた英雄だともいえる。円高になれば資源を輸入せざるをえない日本のインフレは軽減しそうだ。
また、もちろん円高だけで暴落したのではない。これ以外の4,000円幅下げた主要因は(1)先週末の雇用統計で「米国の景気後退懸念」が少し強めに出たこと、(2)そして11月に予定される米国大統領選挙でトランプ氏の返り咲きが微妙になったこと、(3)最後に機関投資家の夏休み(手じまい売り)、この3つの要素が重なって、凄まじい暴落となったのだと感じている。
そして筆者は、ここからの先行きについて極めて強気の見通しをしていると申しますか、もうすでにストロングバイ!のポジションにしているのだ。