アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

「高島屋」、「ナガホリ」の信用を悪用したダイヤモンド高額販売詐欺――被告訴人は、美容業界の有名人

筆者の手元に、京都府警最寄り署に出された「告訴状」(右下写真)の控えがある。日付は昨年6月12日。
告訴人は女医。被告訴人は、NHKを始めとするTV番組に複数回出演した他、芸能人との交流も噂される、美容業界における「勝ち組」と言ってもいいかなりの有名人(50歳)だ。
告訴人は約20年前から被告訴人が経営する美容院に通っており、懇意になった。
そうしたなかで、被告訴人からダイヤモンドの購入を勧められ、2021年2月に1000万円、同年5月にも860万円を支払い、2つのピンクダイヤモンドを購入する。
しかし、子どもの学費捻出のため翌22年5月中旬ごろ、購入したピンクダイヤモンドの売却を依頼したところ、被告訴人から売却できるかどうかわからないとの回答があったことから、不審に思い告訴人なりに調査したところ、本件詐欺被害が判明したという。
告訴人が高額を出してピンクダイヤモンドを購入したのは、ただ被告訴人を信頼してのことではなかった。
最初の1000万円のダイヤは、2200万円の「高島屋」(8233。東証プライム。大阪市中央区)の値札が付いた写真をLINEで示された(冒頭写真)上、「アーガイルの産地証明がついた、かなり希少価値のピンクダイヤモンド」などと言われ購入した。もう1つの方はアーガイル産ではないものの「高島屋の宝石店が1500万円で買い取りたいと言ったみたいです」などと言われ860万円で購入するに至っている。
 要するに、高島屋の信用を悪用し、その販売価格の半値ほどで買えるというから告訴人はお得と思い購入するに至ったわけだ。
しかも、1つ目のアーガイル産のダイヤについては、その後、被告訴人は「1700万円で購入したいという者がいるが売らないか」旨(LINE記録あり)問い合わせ、その後、その購入希望者は「卸業者で、最低3500万円で販売する気でした」(同)とも述べている。
これが本当なら、告訴人が売却依頼し、なぜ1000万円でも厳しいとなるのか?
告訴人が詐欺容疑で告訴するに至ったのは、前述の高島屋の値札は偽造の可能性が高く、そうした方法で騙し、告訴人が購入した2つのダイヤは偽物でこそないようだが、合計1860万円の価値よりかなり割安なものだった。さらに、被告訴人は有名人で、告訴人以外にも被害者がいると見られるからという。
もっとも、ここまで記事を読まれて、告訴人は高島屋の販売価格の半値で買えるなんて話をなぜ信じたのか? と疑問に思われる読者もいるだろう。そこで出て来るのが、この記事タイトルに出て来るダイヤモンド主力の宝飾品製造卸大手「ナガホリ」(8139。東証スタンダード。東京都台東区)なのだ。
また、高島屋の言い分も、美容業界で有名な被告訴人の実名も、以下で紹介する。

この続きを読むには有料購読の登録が必要です。

関連キーワード
検索

カテゴリ一覧