アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

「ツケ廃止でも売春はなくならない!」――ホストによる女性客への売春指示の深淵

昨年末ごろから、警察がホストクラブの摘発に力を入れ出しているのは大手マスコミ既報の通り。
東京・新宿歌舞伎町は、ホストクラブのメッカだが、その客が料金を払えず、売春を強要して払わせるケースが多発しているからだ。
ホストクラブのメーン客はオバサンというのは大昔の話。
現在、客の大半は20代の前半。大学生、高校生などの未成年者も少なくない。
そんな若者、未成年者が高額のホスト代を払えるはずがなく、それにも拘わらず、なぜ客になるのか? ここに、現在のホストクラブの根本的な問題がある。
「地方から、今年も4月から大学進学したり、就職で上京して来る。そうした若い女性を、スカウトマンがJR新宿駅東口などで物色し、ナンパするかのように声をかける。またSNSで恋人募集をする。彼らは皆、見た目はハンサム。それで即、恋愛感情を抱く女の子は多い。で、このスカウトマンは売春婦専用の勧誘。結果、女の子は大金を手に入れるが、あぶく銭だけに、ホストクラブにハマる子が多い。お気に入りのホストに恋愛感情だけでなく、コロナ禍でホストクラブが急増したように、彼女らは人間関係が上手く築けず、孤立し、ホストとは疑似恋愛だとわかっていながら、それでも売春してまで貢ぐことが唯一の生きがいになっている。それが特異ではなく、現在、普通の女の子がそういう極めて厭世的な価値観を持っているだけに、実に深刻な社会問題ともいえます」(事情通)
だが、こうしたなか、行政もようやく重い腰を上げ、昨年12月、主なホストクラブの経営者と新宿区とが連絡会を持ち、売掛金(ツケ)払いを段階的に減らし、今年4月までになくすことを表明していた。
ツケをなくせば、その時の手持ち現金分以上の料金は取れない=借金は膨らまない=売春しなくて済むというわけだ。
だが、そう表明しながら、表明したホストクラブのホストが、3月29日にも、警視庁保安課に職業安定法違反(有害業務の紹介)容疑で逮捕されている。そのホスト(20)は、20代の女性客に対し、ツケの穴埋めに東北地方の性風俗店を紹介していたという。
しかも、これはいくらホスト経営者がツケをなくすと表明しても、末端のホストにまでは徹底されないという問題ではないと、前出の事情通氏はいう。
なぜ、ホストクラブのツケ制度をなくしても売春はなくならないというのか?

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