アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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木原事件――安田さん遺族が面談した担当検事に読んでもらったぺーパーの内容

 1月11日発売の『週刊文春』(1月18日号)が、ワイド特集の1本として、木原事件を取り上げている。
ご承知のように、大塚警察署は安田種雄さん(享年28)遺族の告訴状を受理したものの、昨年12月15日、「事件性なし」として東京地検に書類送検。その10日後、種雄さん母と2人の姉、それに代理人の「勝部法律事務所」(東京都千代田区)・勝部環震代表と所属弁護士の計6人は、東京地検を訪問し、担当検事と約40分面談した際の様子につき報じている。
詳細は同記事をご覧いただきたいが、この記事の要点は、警察が「事件性なし」→検察もそれに合わせ「不起訴」処分を速やかに出す方向と思い気や、検察独自の捜査と、警察に指示する形での捜査の両方を行うことを約束するなど、先に結論ありきではなく、「じっくりとやる案件」と語ったということ。
「お母さんは、『自分が決めて家族全員で種雄が幼い時に韓国から日本に引き上げて来た。その時に日本は良い国だと思ったし、まさかこんな惨事に巻き込まれると思っていなかった。自分が種雄を殺したようなものだと思う』と涙ながらに語り、机に額を付け嗚咽していました。検察官、検察事務官も、その母親としての深い悲しみに触れて、心が動いたようにも思われました」(前出・勝部弁護士)
加えて、長女が用意し、当日、担当検事に読んでもらったペーパーも、遺族の無念の思いが詰まっており、大塚警察署の「事件性なし」を鵜呑みに出来ないと、改めて思いを強くさせたのかも知れない。
本紙は、前出・勝部弁護士の仲介で、このペーパーのほぼ全文を紹介する許可を遺族から得ることが出来た。適時、A、Bなどとし実名を伏せたが、それが誰のことか容易に察せられるだろう。木原誠二前官房副長官との関係から、この件が「木原事件」と言われる所以だ。

安田種雄の不審死に関する書類送付について大塚署に確認したところ「事件性なし」 として送付されたと伺いましたが、私たち遺族はまったく納得しておりません。
2018年の再捜査は、私たち遺族にとっては驚く出来事でした。なぜなら2006年当時、私たちがどんなに他殺の疑いがあると訴えても担当警察官は自殺として取り合ってくれませんでした。悔しく、やるせない思いで、私たち遺族は泣き寝入りするしかありませんでした。諦めていた私たち遺族に、再捜査の知らせがきたのが2018年です。
今回のように私たちが警察に訴えたわけでもなく、警察内部で事件性があるとして自発的に捜査が始まったからです。大塚署・特イチ・殺イチの30~40人体制で捜査は進められました。
さらに裁判所より捜索差押許可状が発付され、家宅捜索が行われています。これらがなにを意味するかは一目瞭然ではないでしょうか。
事件ではないものにこれほどの人員と時間、税金を使っているということであれば大問題ではないでしょうか? 捜索差押許可状はそんなに簡単に出るものではないと認識しております。よほどの熟考を重ねた上で犯人性・嫌疑性を認めたからではないでしょうか。
「事件性がない」という証拠とはどのようなものか、どのような書類が添付されているのか知りたいです。2018 年の再捜査や裁判所の決断を覆すような証拠がないのであれば遺族だけではなく誰がみても納得がいかないのではないでしょうか。
「争った跡がない」だけで「事件性なし」と判断したわけではないと信じたいです。どんな人間も不意打ちをくらえば争った跡は残りません。警察はそういったことも視野に入れ慎重に捜査を行ってくださったのでしょうか?
2006年、2018年ともに検察への送付は行われたのでしょうか?
2023年8月9日世田谷警察署にて、上記の質問をさせていただきましたところ送付はしていないとお答えいただきました。どうして2006 年も2018年も送付をしなかったのか非常に疑問に感じます。
2023 年11月24日に種雄を解剖された医師と面会し、死体検案書を書いていただきました。そこで自殺の際にみられるためらい傷がなかったことがわかりました。種雄が自殺をする理由もまったく見当たりませんし、今回警察がそういった動機があったかどうかの聞き込みをしたのかも疑問です。一番身近な私たち遺族にはそういった聞き込みはまったくありませんでした。
検案書にはナイフの侵入ルー トを示す情報もありました。ナイフは首の正中あたりから右肺尖部に達しています。種雄は生まれつきの右利きです。素人の私たちでも右手でナイフを持ち右側にナイフを差し込むことは角度的に難しいと考えることは容易です。また刺しこむ時に力が入りづらいのではないかとも推測しました。素人ながらこれらの情報を元にどのようにナイフが種雄を傷つけたかを考えてみましたので簡単に実演させてください。
告訴状でも訴えているように少なくとも事件現場にいたAやAに呼ばれて現場にいたBから事情を聞いてくださったのでしょうか? 事件当時のBとAの証言にくい違いがあることは2018年の捜査でわかっています。この件に関しても警察から報告はあったのでしょうか?
NシステムでBが死亡推定時刻に現場にいることは不可能であることが確認できています。ですのでAの証言で、Bを家に呼んで種雄と話をさせたというのは大きな疑問に感じています。これらの点だけ踏まえても矛盾や疑問だらけです。私たちは事件当時に何があったのか、どうして種雄が殺されてしまったのか真実が明らかになることを切に願っております。
同じようにこの件に疑問に感じ応援し見守ってくださっている方々がたくさんいらっしゃいます。検事様にはこれらを踏まえてどうか公正公平な判断を下されるよう心からお願い申し上げます。

以上だが、本当に今や最後の頼り、希望は、遺族でなくても検察の「良心」以外にない。そして、その検察を動かすのは遺族もそうだが、遺族を後押しする国民の声をおいてしかない。
そのことは、本紙のYouTube版でも報じた通り。

最後に、本紙からも安田さん遺族への署名を切にお願いしておきます。
*ココをクリックすれば、署名のHPにアクセスできます)

一部の陰謀史観、差別主義者が、SNSで勝部弁護士や遺族が木原氏側に通じておりすでに手打ちをしているなどという信じ難い誹謗中傷を拡散するなどして、思ったほど署名が集まっていないとのことだ。

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