アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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秋本議員家宅捜索は、岸田・木原氏の反撃か――麻生副総裁の洋上風力発電巡る疑惑にも注目を

 東京地検特捜部が8月4日、自民党の秋本真利衆議院議員(冒頭左写真。47。比例南関東。当選4回。旧谷垣G・菅G)の永田町の議員会館事務所、千葉市の自宅など関係先を家宅捜索したのは大手マスコミ既報の通り。
秋本氏は自民党にあっては珍しい脱原発派で、洋上風力発電を推進して来た。今回容疑は、「日本風力開発」(東京都千代田区)との贈収賄で、同社社長から約3000万円の提供を受けたとされる。既に日本風力発電の社長には任意で事情を聞いているという。
しかし本紙からすれば、洋上風力発電絡みの疑惑といえば、真っ先に思い浮かぶのが麻生太郎副総裁。秋本氏のケースとは額が1ケタ違うのではないか。
その件は後述するとして、さる永田町の事情通は、岸田文雄首相・木原誠二官房副長官の反撃が始まった可能性もあるという。
「周知のように、木原事件は菅義偉元首相の仕掛け。二階俊博元幹事長も協力しているがメーンは菅氏。そして、秋本氏は菅グループ。さらに、秋本氏はポスト岸田有力候補・河野太郎デジタル大臣の側近ですから」
秋本氏は菅元首相と同じ法政大学出身で、2020年自民党総裁選で、菅氏が立候補(勝利し首相に)した際、「長い歴史ある法政大学から首相は未だ出ていない。是非なってもらいたい」旨述べ支持した。そうかと思えば、21年10月、秋本氏の地元・千葉県四街道市の街頭演説会に駆け付けた際、河野氏は麻生派ながら、秋本氏のことを「私の大切な右腕でございます」と挨拶したほどの仲なのだ。
前出の事情通は、「木原氏の女性スキャンダルがまず出たのが昨年暮れ。特捜部は今回の内容なら半年もあれば準備できるのでは。菅、それにポスト岸田の2人と親しいということで狙われたのでは」。
本紙は、まず木原事件あり気の強引な見立てという気もするが、「これで岸田側はかなり盛り返した」ともいうのだ。
今回の秋本議員捜査で、岸田政権はマイナ保険証に対する国民の不満、木原事件に加え大ダメージとの見方もある。だが、別の永田町筋はこう見る。
「ポスト岸田として、岸田首相とライバル関係にあるのが河野氏。だから、わざと岸田氏は不評のマイナンバーを河野にいつまでもやらせているとの見方もある。しかし、実は立場は逆。マイナ保険証で支持率低下になった岸田氏は、保険証廃止来年秋を延期させようと木原氏に根回しさせようとしたが、河野氏は真っ向から否定。

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