冒頭に5月27日の「毎日」朝刊のトップ記事を掲げた。
「ドワンゴ」(東京都中央区)が、動画配信サイト「ニコニコ動画」にコメントが表示される(右下写真)機能の特許を、動画投稿サイト「FC2」に無断で使われているのは特許侵害だとして訴えていた件で、「FC2」(米国ネバダ州ラシベガス)が逆転敗訴し、コメント表示機能の停止と約1100万円の賠償支払いを命じられたという内容だ。
FC2は1999年7月に開設。アクセス数はかつては国内では「Yahoo!Japan」、「Google日本」に次いで3位だった。だが、後述する事件の影響などあり現在は8位にまで落ち込んでいる。
同社は米国にあり、使用サーバーも同国。
原則、特許権者は国内に限ってしか独占使用を主張できないので、これまでの判例に従えば一審判決通り、FC2が勝訴するはずだった。だが、高裁は、特許権侵害したFC2動画の利用者は主に日本にいる者で、またドワンゴの経済損失は小さくなく、ドワンゴの主張する「サーバーを国外に置くだけで、簡単に特許侵害から逃れられるのはおかしい」旨の言い分を例外的に認めた結果のようだ。
本紙がこの件を今回取り上げるのは、この脱法行為(?)をしていたFC2の創業者は、今、何かと注目の旧NHK党(「政治家女子48党」)から2022年7月参議院選挙に出馬した御仁だから。
それだけではない。
この時の同じ比例区から出馬したガーシー(東谷義和)が当選したわけだが、そのガーシーは現在、暴力行為や恐喝などの容疑で逮捕状が出たにも拘わらず帰国せず海外逃亡中だが、このFC2元オーナーも同様の身であり、しかもガーシーとドバイで会ったりしている関係だから。