アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

「レオパレス21」による、訴訟相手潰しのための情報操作疑惑

「ダイヤモンド・オンライン」に、単身者向けアパート転貸主力「レオパレス21」(8848。東証プライム。宮尾文也社長=下写真左人物。東京都中野区)の今年6月末の定時株主総会が大荒れしたとの記事が載った(冒頭写真)のは8月10日のことだった。
レオパレスといえば、約3年前に発覚して世間を騒がせた「施工不良問題」が思い出される。当時、社長だった創業家出身の深山英世氏(下写真右人物)は引責辞任。20年9月、米投資ファンド「フォートレス・インベストメント・グループ」が572億円金融支援し現在再建中だ。
前出・ダイヤモンド記事によれば、今年の株主総会が荒れたのはレオパレス入居者引っ越しの際に入れ替える備え付けクーラーなどの「家電リサイクル問題」。
レオパレス、「また一難」という感じだが、ただし、同記事によれば、その問題を持ち出したのも、総会前にレオパレスに債務不存在の民事訴訟を提訴した元取引業者の「天草運送」(東京都新宿区)オーナーも、レオパレスの創業家一族と親しく、米ファンドの下で合理化が進んで取引を失ったことなどから、かつての「総会屋」のように暴れて、逆恨みをしていると印象操作する記述になっている。
このダイヤモンドの記事が出てから約3カ月、本紙の元に、やはり今年6月のレオパレスの定時株主総会で「総会屋」のように暴れたとんでもない連中がいるので記事を書いてくれとの依頼が旧知の知り合いからあった。
なお、その際、本紙はダイヤモンドの記事がすでに出ていたことも、天草運送がレオパレスを提訴していたことも知らされていない。ダイヤモンド記事の存在はかなり後に知ったが、天草運送が提訴していたことは記事を書くに当たりレオパレスのHPを見て知った。
 ただ、なぜずいぶん前の定時株主総会のことを今ごろ記事にするのかと尋ねたところ、総会で暴れたメンバーの身元割り出しをするのに時間がかかったため(顔写真付)で、提訴した天草運送のオーナーも、創業者の深山祐助元社長も、そして総会で暴れた十数人も皆、拓殖大学OBで、そのことを書いてくれとのことだった。拓殖大学=右翼、総会屋に通じる悪印象を与えることが目的だったと思われる。
ところが、本紙・山岡はその提供された顔写真の当人を知っていた。本紙既報の淡島ホテル問題の情報提供者の一人だったからだ。
そこで記事依頼者に断わり、天草運送側の言い分も聞いた。
その結果、本紙は真相は原稿依頼をして来た側とは真逆であると判断し、レオパレスの方こそ問題とする記事を11月17日に掲載した
これに対し、依頼者は記事削除を要求。
本来、削除する必要はないのだが、真逆の記事を断わりなく載せたことは礼儀を失したと思ったので、レオパレス側の言い分も聞いて、その上で、なお真相は真逆と判断するなら載せてもらっていいとの条件で、一時的に記事を削除した。
そして、今回、改めてこうした記事を書いているということは、やはり本紙の判断に変化はない=レオパレス側の方がおかしいと判断したということだ。
本紙がこの件に拘るのは、もし、書かれる側(天草運送)が本紙・山岡の知り合いでなかったら、これまで通りの信頼関係から、相手を取材せず、そのまま虚偽といっていい記事を書かされていたかも知れないからだ。しかも、それにより打撃を受けたのは、未だ年商4000億円近い大企業・レオパレスに比べれば、象に対するアリのような天草運送なのだ。

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