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<復活!!>『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』第67回「スケバンは何処に消えた?」

筆者・田沢竜次(フリーライター)。1953年東京生まれ。編集プロダクション勤務などを経て1983年からフリー。85年『月刊angle』連載を基に『東京グルメ通信・B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)を書き下ろし、また文春文庫の「B級グルメ」シリーズでも活躍。B級グルメライターとして取材・執筆を続け今日にいたる。一方、大学の映画サークルで自主上映するほど映画にも精通。著書に「B級グルメ大当りガイド」「ニッポン映画戦後50年」など。

 こないだ購入した『明治・大正・昭和 不良少女伝』(平山亜佐子著。ちくま文庫)が抜群に面白かった。明治時代から昭和初期にかけて東京を駆け巡った不良少女たちの軌跡を描いたもので、明治時代は「莫連女」、昭和初期は「バッドガール」と呼ばれていたそうだ。グループのネーミングも「悪少女隊」「女愚連隊・赤旗組」「少女団・曙組」「血桜団」「血ユリ団」「ハート団」とかっこいい。やることもハンパじゃなくて、恐喝、暴行、万引き、強盗、詐欺、売春から誘拐、短銃で狙撃までと凄いのだ。
 なかでも語り草にもなった「ハート団」の首領「ジャンダークのお君」というのは、何と「丸ビル一の美人」と噂されたタイピストで、丸ビルの某喫茶店を根城に、丸の内一帯を縄張りに、婦女子から金品をまきあげたという。
こうした不良少女って戦後に登場したものだと思っていたら、さらに昔のほうが奥が深いというか、その不良ぶりは本格的だったようだ。しかし最近は、不良少女なんていなくなってしまった。そこで思い出すのは1970年代が全盛だったスケバン(女番長)だよ。あの長~いスカートをはいた昭和のスケバンや女暴走族はどこに消えてしまったの(ヤンキーおばさんはよくいるけど)。というわけで、映画を中心に正統派(?)不良少女の系譜を辿ってみることにした。

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