アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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ペット保護団体オーナーの不動産売買詐欺疑惑

 この話が最初に本紙に持ち込まれた時には、報じることに戸惑いがあった。
ペット保護団体と、犬・猫を保護しているそのビル(地下1階地上6階建て)の持ち主とトラブルになっていて、ビルの持ち主がペット保護団体に同ビルから出て行ってもらいたいといっている案件――そういう話で、その程度のトラブルを記事にして、結果、何の罪もない保護されている犬・猫が同ビルを追い出されてしまったらとんでもないと思ったからだ。
だが、詳しく話を聞いてみると、このビルの前の所有者はそのペット保護団体オーナーで、ビルを売る際、そこの犬・猫は立ち退くという条件などがあったからこそ現ビル所有者は購入を決めたのに、約束を破って立ち退かない。それでも現所有者は「犬・猫に罪はない」と我慢していたが、すでに購入してから2年以上経過。
その間、何度も約束通りの退去を頼みに行ったら、嫌がらせでペット保護として使用している階以外に糞尿を撒かれるなどし、他のテナントが退去。かといって、ペット保護団体側が毎月払って来る家賃名目らしい振込は地下、2階、5階の3フロアも占有しながらわずか10万円のみと。
 有体にいえば、騙してビルを売りつけて大金をせしめながら、その後も居座り続けているわけで、その実態はペット保護団体とビル所有者のトラブルというより、不動産売買詐欺(不法占有)疑惑で、しかも現所有者の「犬・猫に罪はない」と2年以上も強制退去の実行を躊躇させていることを思えば何とも悪質と思わないわけにはいかないからだ。
このトラブルになっているビルとは、JR和歌山駅から1㎞圏内。すぐ横がアーケード商店街で、場外馬券場もあるという同市一等地に位置する。そして疑惑のペット保護団体とは「ワンダブル二度目の命」(和歌山市)というNPO法人。2014年5月に設立され、実際に同団体を運営しているのは登記されている理事ではなく、「吉田起代子」という別人だ。

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