アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

≪連載(252回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(10月11日~10月15日)

プロフィール 投資歴22年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週末の日経平均株価の終値は28,049円と、前稿比-722円(※▲1477⇒ ▲252円→ +118→ +1254→ +1487→ +628→ ▲964→ +157→ +536→ ▲264→ ▲455→ +63→ ▲843→ ▲283)と続落。10月6日(水)には、日経平均先物12月限で26,980円まで突っ込んで、8月20日の26,955円の年初来安値を見にいった。
そして週末の金曜日PM9:30には、11月FOMCの前哨戦として注目度が高い「9月雇用統計」が発表され、その数値はがっかりさせる内容だったものの、これ以降の株価は方向感がなくなり、その夜のNYダウは非常に小さな値幅でヨコヨコとなった。
TOPIX(東証1部全体)は、終値1,962ポイントと週間で-24P安(※前項は▲105⇒ ▲9→ +8→ +77→ +86→ +48P)。
そしてNYダウは、週間で+332ドル高となる、34,768ドル(※前稿比▲472⇒ +217→ ▲23→ ▲761→ ▲87→ +246→ ▲305→ +306→ +274→ ▲127→ +374→ ▲182→ +94)とこちらは反発! また米国株についていけない悪い流れになってしまったが。
先週の水曜日まで8日続落の最弱日経平均ーーこれは2009年7月以来の惨事だ。リーマンショックの最中で、金融の死が叫ばれていた時期と同じくらい、〝今は暗い〟というわけだ。株価のほうも、8月20日の年初来安値26,955円にタッチしにいく展開。
ただ、世界的に株価上昇を妨げる悪材料は、少しずつ減ってきているように感じる。米国政府の債務上限問題は、12月3日まで一時的に棚上げされ、目先の債務不履行(デフォルト)リスクは後退した。
また懸念材料だった日本の「金融所得課税増税」についても、10日のテレビ番組に岸田総理が出演されたようで、「当面は触ることを考えていない」と発言したことはポジティブだ。年収1億円以上の方だけに適用となった場合は、かなり納得感があるシナリオになるので、早い訂正を待ちたいところ。
そもそも海外勢は、格差を是正して中間層の分配を手厚くする経済政策では日本の成長はないものだと考えている。これは菅さんが辞めて以降、国内で改革機運が高まり、その後岸田総理に決定して、大きな山型のチャートになったことが証明している。このままでは成長はしないものの分配だけ進むこととなり、そうなると社会主義国になっててしまうじゃない! と誰でも突っ込みを入れたくなるところだ。ただここからは、衆議院選挙に向けて、具体的な大盤振る舞い政策がでてくるか否か? が重要で、こうまで岸田首相の支持率が盛り上がらない以上、リップサービスも含めて逆に期待できるともいえる。
ただ、さらなる悪材料も出てきている。それは中国の恒大集団。なんと公式債務の33兆円以外に、17兆円を超える簿外債務がある可能性が一斉に報じられたのだ。その上、恒大集団はまだハンセン市場で売買停止状態。この売買停止は本当に愚策であり、こうなると投資家は少しでも心配がある銘柄は、売買ができるうちに売ってくるだろうから影響は甚大だ。
9月の中国の不動産事業社の売上高は、前年比―31%になったという。これは買い控えが行き過ぎとなっており、このままだと次々に連鎖倒産がやってきそうな雰囲気だ。すでに高級マンションなどを手掛ける中堅・花様グループも「デフォルトになった」と報じられている。中国において不動産関連事業のGDPに占める割合は約30%ととてつもなく巨大。ただ、まだ中国政府は動こうとはしていない。これは怖い。
また、中国では脱炭素カーボンニュートラル政策が厳しく、31の省、自治区、直轄市のうち20において停電が続いており、なんとローソクが売れているという笑えない報道もあった。特に製造業が集まる浙江省、江蘇省、広東省はかなり深刻のようだ。これは2022年2月開催のオリンピックや、秋に見据える中国共産党大会までに、大気汚染を軽減し青空を取り戻す計画のようで当面方針の大きな変更がなさそうだ。非常に気になっている。
さて、今週のストラテジーへと移りたい。今週の筆者の判断は、以下記載の事柄の市場の反応次第だと思っている。

この続きを読むには有料購読の登録が必要です。

関連キーワード
検索

カテゴリ一覧