昨晩、熱海土石流の原因となった「違法盛り土」の前・現所有者の実名や前科を報じたところ、早速、反応があった。(写真は7月13日の「静岡第一テレビ」ニュース)
その本紙記事では、
「この盛り土、2011年には現在の所有者に転売されている。
こうした経緯を見れば、もっとも責任があるのはこの前所有者だろう」
と報じていたところ、
電話連絡して来た者は、
「それは間違い。現所有者になってからも、違法な産業廃棄物が含まれた建設残土が捨てられていた。それで盛り土がさらに大きくなり、今回の土石流を発生させた。だから、前所有者はもちろん、現所有者にも責任がある。なぜ、そんなことがわかるか? それは現所有者のところで働いていた者から話を聞いているから」
とのことだった。
そういう目で過去の新聞の報道を再確認して見ると、確かに現所有者の責任もあり得るとの報道がいくつも出ている。
盛り土の大きさは、前所有者が07年3月に熱海市に出した届け出では0・94ヘクタールの土地に約3万6000立法メートル。
ところが、実際はその約1・5倍の5万4000立法メートル。
そして盛り土の高さは原則15メートル以内と制限しているのに、実際は50メートルに達していた。
本紙では、この違法行為は前所有者が行っていたと見ていたが、「(所有権が現所有者に移った)11年以降も土砂を積んだトラックが上流に向かうのを見た」との証言が複数ある。
盛り土については、「量と期間から見て、前所有者だけが搬入したものではない」との見方もある、などと「毎日」も報じている(7月9日)。
また、静岡県の難波喬司副知事は7月13日の記者会見で「現所有者も盛り土をしていた可能性」を指摘。それに先立つ10日にはトラックによる土砂搬入や盛り土の様子を撮影した映像・写真の公募を開始。その上で、現在の土地の所有者への聞き取り調査も検討しているとしていた。