複数の関係者の証言などから、松浦大助氏グループの相場操縦手口の一端と思われることが判明したのでお伝えする。
「ストリーム」(3071。マザーズ)は14年1月、約3億円の第三者割当増資払い込みと、すべて行使されれば約3億円になる新株予約権の発行を行った。
これを引き受けたのは、すべて香港にあるゲーム事業会社1社とされる。だが、わずか従業員7名、年商数百万円の内容からも察せられるように常識的には引き受け財力があるとは思えない。関係者によれば、同社は松浦グループの主要メンバーであるS氏と関係があり、その実態は相場操縦を仕掛けるためのハコだった可能性が高い。
「増資発表のIRなどでプラス材料を出し株価を上げる。そして、株価上昇の動きを見ながら適時、新株予約権を行使。売り側の中心は松浦グループの佐戸康高氏らで、買い側は松浦グループの依頼を受けた株式ブローカーのU氏、それに今回、逮捕説が出ている2人のS氏とT氏はU氏の頼みで同じく買いを担当したそうです。そうそう、仕手筋で有名なH氏も関わっています。
松浦グループがこうしたことを始めたのは、ストリームの劉海涛社長に1億数千万円の債権があった関係から劉社長の協力を得られるから。松浦グループと債務者の関係にあったのは、買い担当のU氏も同じです」(事情通)
もっとも、株価は当初なかなか急騰しなかった。だが、5月にU氏側に1億円の資金が入ったことで、以降、一挙に急騰して行く。そして株価は軽く6倍以上になった。
関係者によれば、前出・松浦グループ主要メンバーS氏と、ストリームの某役員が以前から知り合いという関係から債権債務関係が始まり、どうせ回収するなら大きな儲けをということで相場操縦に至った可能性があるという。
そして、こうした経緯から第三者割当増資+新株予約権発行というパターンによる相場操縦疑惑は、ストリームだけにでなく、「リミックスポイント」(3825。マザーズ)、「ピクセルカンパニーズ」(2743。JQ。旧ハイブリッド・サービス)においても見られるという。