菅総理の訪米はまずは成功だろう。特にファイザー製ワクチンの追加供給要請は国民向けにはアピールになっただろう。しかし、厚労省はモデルナ、アストラゼネカのワクチンは未だ承認していない。また、訪米前からファイザー製ワクチンの確保が期待されると噂になっており、今回のワクチン追加供給は出来レースといっていい。先進国で日本は接種率が最低。本来、もっと確保できていたであろうワクチンを政治利用して、訪米の成果とアピールする狙いがあったと疑われても仕方ない。その間に大阪はじめ全国で感染が拡大してしまった。
また、菅総理の訪米直前には、二階幹事長がオリンピック中止に言及した。親中派の二階氏にとっては、中国共産党100周年にあたる記念すべき日(7月23日)に、1年延長の東京五輪開催日を同日にぶつけられたのだからたまったものではない。中国としても共産党100周年を対外的にアピールする機会を潰されたのだから内心は穏やかでなかろう。
いずれにしろ、コロナ禍がまったく治まらないなか、常識的にはコロナ禍をより拡大する懸念のあるオリンピック開催は常識的にはあり得ないのではないか。