アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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組織委会長辞任でも――森元首相が今後もスポーツ界に権力を振るい続けるために設立した!?「日本スポーツレガシーコミッション」

森喜朗元首相(83)が、女性蔑視発言で公益財団法人「東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会」の会長を2月12日に辞任したのはご存じの通り。
森氏とスポーツといえば、自身が早稲田大学時代に入部していた関係でラグビーに最も熱心(とはいえ4カ月で退部)。今回の女性蔑視発言の舞台になっている公益財団法人「日本ラグビー・フットボール協会」の会長を長年務めていたが、これも15年に辞任。名誉会長も19年4月に辞任していた。
これでようやく元首相の政治力を利用し、スポーツ界で利権も絡めて権力を振るう団体がなくなりほっとしたかと思えば、とんでもなかった。
なおも森氏は公益財団法人「日本スポーツ協会」最高顧問、一般財団法人「日本トップリーグ連携機構」名誉会長なども務めているが、なかでも今後も何としても手放したくないと思っているのが、一般財団法人「日本スポーツレガシーコミッション」(事務所はJOCと同じ)の最高顧問のポストだという。
なぜ、これなのかといえば、それは2月15日の衆議院予算委員会で、立憲民主党の斉木武志衆議院議員が約20分に渡り質問したからご存じの読者もいることだろう。
 詳細はその動画を是非、ご覧いただきたいが(*ココをクリックすれば見えます)、要するに、JOC関係者、『週刊新潮』(20年2月13日号)など複数のマスコミ報道によれば、今回、東京五輪が開催され、剰余金が出た場合、この日本スポーツレガシーコミッションが公益財団法人に移行し、その剰余金の受け皿(譲渡先)になるのではないかと、そしてそんな疑惑を持たれるぐらいなら、五輪選手のためにも剰余金はコロナ対策費に使うといって疑惑を払拭してはと菅首相に迫ったのだった(菅首相はそんなこといえる立場にないと否定)。
また、この日本スポーツレガシーコミッションは森氏が300万円の拠出金を出して設立されたとも。
斉木議員は、この日本スポーツレガシーコミッションのメンバーの最高顧問に森氏がいるだけでなく、今回の女性蔑視発言で辞任しようとした森氏を止めたとされる組織委の遠藤利明オリ・パラ担当大臣、武藤敏明組織委事務総長など森人脈がいると指摘したが、他にも森氏の後の組織委会長選考メンバーの御手洗冨士夫キャノン会長、同メンバーでJOC会長の山下泰裕氏、河野一郎JOC理事、自民党代議士の河村武夫、馳浩両氏などズラリ。
そんななか、永田町関係者から本紙の元に情報提供があり、その指摘通りの疑惑に加え、剰余金譲渡後に森氏が考えているその使い道などについても言及があった。

「森氏の最後の悲願は、“聖地・秩父宮にラグビーミュージアムを作り、自らの銅像を建立する”こと。また、神宮外苑に建て替えを予定している新・秩父宮ラグビー場に『屋根』を付けるのもそう。それら財源確保にも、この『日本スポーツレガシーコミッション』は動いていくこととなります。
とにかく、『屋根が付けれなかった』新国立競技場に対抗して、ラグビーには屋根を付けるんだと息巻いていましたから。まだ公式には何も発表されていませんが、実施されれば東京五輪の剰余金に加え、すでに19年ラグビーW杯日本大会の剰余金68億円がありますが、これも使いながら、この新・秩父宮ラグビー場にミュージアムを建設し、銅像を建立する構想です」(情報提供者)
このラグビーW杯日本大会で史上最高の68億円の黒字になったことが明らかにされたのは20年3月10日。日本スポーツレガシーコミッションが設立されたのはその2日後。これは単なる偶然だろうか?
この情報提供者によれば、同団体が公益財団法人になった暁には、政府からの各競技団体への交付金などを差配することもできるという。
 なお、前出『週刊新潮』記事(上左写真)によれば、この日本スポーツレガシーコミッションの設立者は、森氏が代表理事だった、東京五輪招致の贈収賄疑惑でもその名が出ていた一般財団法人「嘉納治五郎記念国際スポーツ・交流センター」(JOCと同住所)とも。ここの理事には、日本スポーツレガシーコミッションにも名を連ねる遠藤氏、山下氏、河野氏の他、森氏の後の組織委会長選任メンバーの谷本歩実氏もいる。そして評議員には橋本聖子氏も。なお、20年12月末を持って同団体は活動を停止しているのは気になるところ。
そして前出・事情通氏、森氏はさらにはこの日本スポーツレガシーコミッションを使い、東京五輪開催前に自分が辞任を余儀なくされたことに対する名誉回復として、すでに札幌市は20年9月、1972年に続き、再度、冬季五輪の招致へ動くことを表明しているが、森氏も同様で、これは森氏が娘のように可愛がる橋本聖子東京五輪担当相への手土産になるということで尚更意欲満々なのだという。
「組織委会長を退任しても、森氏は狡猾にスポーツ族としてその地位と権力を温存しようとしています。それらを全て断ち切らないことには、根源的な解決にはならないと考えます」(同)

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