アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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ALS女性嘱託殺人の山本被告――大学教授ら騙し健康飲料で大儲けか

 昨年11月、京都市在住のALS(筋萎縮性側索硬化症)女性患者(享年51)に致死量の薬物を投与した嘱託殺人の共同正犯で、今年7月、大久保愉一被告(42)と共に京都府警に逮捕され、その後、起訴された山本直樹被告(冒頭写真。43)――大久保被告については患者の安楽死について良くも悪くも真剣に考えていた様子がこの間、報道から伺えるのに対し、山本被告に関しては、殺害されたALS患者からの“謝礼”ともみられる130万円の振込先名義だったかと思えば、医師免許不正取得の疑惑が浮上するなど影が薄く、またいかがわしい感じも漂う。
都内で勃起不全(ED)専門のクリニックを開業していたとされる一方、フィリピン・セブ島で初の日本人相手の日本人医師によるクリニックを設立し許可を得ないで開業、閉鎖に追い込まれたとの報道も出ているが、果たしてどんな人物だったのか?
山本被告は医師というより、悪徳ビジネスマンと思わないわけにはいかないトラブル案件が本紙取材で判明したので以下、報じる。
この件で関係者は現在、民事での損害賠償請求訴訟提起だけでなく、刑事告訴も検討中という。
 関係者の話などによれば、昨年6月、山本被告は大学教授(薬学博士)や医療コンサルタント会社などと共にY有限責任事業組合(LLP)を設立していた。だが、逮捕後の8月、除名されている(横写真はそのLLPの登記簿。ただし、他の組合員に迷惑がかからないように組合名は伏せている)。
もっとも、除名理由は逮捕されたからというより、このLLPにおける山本被告の不正からのことだという。
このLLPはヨード含有のミネラルウォーターを製造・販売するために設立されたという。
「ヨードは成人病や老化の一大要因とされる活性酸素(フジーラジカル)を体外に排出させる効果があるとされます。ただし、無機のヨードは様々な副作用があるのに対し、有機性ヨードは安全に甲状腺機能を強化し、結果、免疫力も高め、自然治癒力を引き出す“根本療法”として期待されています。ですが、既存の製品はひじょうに高額なのがネックだったんです」(関係者)
そこでLLPの組合員になった医療コンサルタント会社が、以前からある植物オイルの研究などで著名な、やはり組合員になったS教授に声をかけ動き出した。
そこにしゃしゃり出て来たのが山本被告だったという。

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