本紙では10月2日、関係者の情報などを元に、創立者で総長だった中島恒雄氏(冒頭写真。73)が明日10月25日(日)開催予定の役員会で総長に復帰するとの説を紹介した。
中島氏は総長時代、女性教職員5人に対し強制わいせつをしたとして懲役2年の実刑判決を受け服役した。しかし出所から満10年経ったことを契機に復帰を目論んでおり、すでに外部理事は学習院大学時代の学友と、中島氏の訴訟を過去に担当した弁護士で固め準備万端との情報もある。
近年、罪を償ってから10年も経過すれば「忘れられる権利」といって、ネット上の前科情報を消す動きも一部にはある。それに刑法的には、刑期満了から罰金以上の刑に処せられることなく10年経過すれば刑の言い渡しは効力を失う(刑法第34条2=刑の消滅)。
だが、「忘れられる権利」は判例で確定したものでないし、中島氏の消滅した刑は、社会的地位、犯行の手口・内容といい、大学の総長(当時)という率先して生徒の見本にならなければならない者が、その優越的立場を利用したこと、強制わいせつという内容といい、悪質かつ卑劣なもの。したがって、法的に問題はなくても、教育現場の多くの者が復帰に反対なのは当然といえるだろう。
しかも、詳細は後述するが、なぜ大学側は本紙の前回記事に対し、復帰説などないという回答ならまだわかるが、そうではなく、中島氏に関する記述箇所まで事実無根だとして記事削除を要求して来たのか?