アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

「持続化給付金」詐欺の手口――代行業者の口車に乗ったら、後で痛いシッペ返しに

 新型コロナウイルス禍で前年同月比5割以上売上高が1カ月だけでも減ったら中小企業には200万円、個人事業主には100万円がもらえる「持続化給付金」――実際には働いていない、あるいは売上は5割も減っていないのに申請し詐取する事例が水面下で相当数ある模様だ。
こうしたなか、一罰百戒を狙ってか、山梨県警は7月に個人事業主を装った大学生(19)を、8月には兵庫県警が組織的に個人事業主の虚偽申請代行を繰り返していた2グループを逮捕。その内の1グループは暴力団にもカネが流れていたケースもあると見て、9月10日には首謀者と見られる40代の2人を再逮捕している。
その手口だが、税理士に取材したところ、こんな意外とも思える答えが帰って来た。
というのは、自分でやったにしろ、代行業者(手数料は給付額の3分の1が相場。基本的に手数料は直に会い手渡しで回収)に頼んだにしろ、給付金が下りれば、申請者はしめしめと思っていることだろう。
だが、それは甘い。
持続化給付金は倒産防止のため早く支払うことを最優先にしており、だから申請から2週間内に振り込まれる。
そのため、後述のように書類チェックは緩いが、当然、後にチェックされ、それで虚偽申請と分かれば給付金に、年3%の延滞金を加え、その合計に20%加算した額を返金しなければならない。しかも悪質なケースでは詐欺容疑で逮捕のリスクもある。
それにしても、前出の逮捕事例、すべて個人事業主の100万円のケース。中小企業対象の方は倍の200万円なのだから、どうせやるならこちらの方が得とも思うのだが、なぜ個人事業主の方ばかりなのか?

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